僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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15-⑶
明けて4日の営業日初日、舞依ちゃんと武君は、早くから、店を開けていてくれた。お父さんは、もう店に出ていた。蒼も、今日から出勤なので、私と朝食を済ませた後、出て行って、私は洗濯を済ませてから、店に出て行った。
舞依ちゃんが、待っていたかのように、私にスマホを見せてきたのだ。
《人気レストランの美人店長の妹が暴走族の情婦!その姉の美人店長も元ナイトクラブのホステスでパトロンを掴まえて、独立してレストランを経営!?》
SNSに載せられているらしい。それを舞依ちゃんは私に知らせてきたのだ。
「なによー コレッ」私は、何だか理解できなかった。そして、モザイクが掛かっているが、私らしき人物がお店の入り口で手を振っている写真も載っていた。
誰が、こんなことを・・清音のことを知っている人間なんて、何人もいないはずなのに・・そして、私がホテルで働いていたことも知っているなんて・・でも、ひどい中傷・・悪意がある人の仕業なの・・誰?
「店長 ひどいよね こんなのって どうしようか」と、舞依ちゃんは気に掛けてくれたけど
「舞依ちゃん これだけじゃぁ うちの事って、わからないじゃぁないわ 放っておけば」
「でも 見る人が見れば うちのお店の外観だって・・店長だって・・あのー 清音ちゃんって暴走族の・・なんですか?」
「舞依ちゃん 清音は、農園で皆に慕われて、働いているじゃぁない だから、このことは、清音には黙っていてね」
「わかりました そうですよね 清音ちゃんがそんな訳ないですよね」
私は、自分なりに犯人を想定してみた。堤さん?でも、あの人には、私がホテルで働いていたことは話してないはず。私と、清音のことを知っているのは、蒼・昇二・光瑠と晋さん。松永さんには、清音のことはチェーン店のパートをしていたとしか言って無いはずだし・・。それに、SNSをするとは思えないし・・あと、明璃ちゃんが光瑠から聞いていれば・・だけど。でも、みんな、そんなことするはずがないし・・。
3時の休憩時間の時に、舞依ちゃんが、又、スマホ片手に
「見て 店長 又、書き込みしているよ」と
《人気レストランの美人店長は、姉妹で独り暮らしのお年寄り婦人をたらしこんで、遺産をだまし取ろうとしている!》
「よく 私達のことを知っているのね この人 でもね 舞依ちゃん 信じて 私達、何にも、ここに書かれているようなことしてないわ ちゃんと、一生懸命、働いているのよ 誰からも、後ろ指さされるようなこともして無いし・・ こんなの関係ないわよ」
「ええ でも、私 店長にちゃんと付いて行きますから」と、舞いちやんは言ってくれた。
「ありがとう 私も、舞依ちゃんを裏切るようなことはしないわよ 頼りにしてるわね」
そして、その日の夜、光瑠からも連絡があった。
「美鈴 知ってる あんたのこと、拡散されているようよ」
「うん 知っている あんなの、どうってことないよ」
「でもさー そうとう、書き込み増えてきているよ どこの店だとか 美人を武器に姉妹でやり手なんだねとか もっと、卑猥なのもあるよ ひどいよ」
「だってさー 事実と違うものー 相手もわかんないしね」
「ほおっておけないわよー そうな、恨まれるような人居る?」
「ううん わかんないー 私達のこと、よく知っているよねー でも、そんなことして、何の得があるのかしら?」
「うん ただの嫌がらせだよね 私 いろいろ、やってみるね 美鈴の幸せを邪魔する奴 許せないの」
「ありがとうね 光瑠 でも、無理しないでよ 司法試験も控えているんでしょ」
「美鈴のことも 大事だよ 任せとけって なんか、対策考える」
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