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レーヴァティン

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第二百三十四話 手を出さないものその五

「国は豊かになってこそだ」
「いいね」
「そうだ、豊かであれば多くの優れた武具も手に入れられる」
「それ故にだね」
「豊かさは力だ、多くの人口と国力があれば」
 そういったものが備わっていればというのだ。
「それだけだ」
「強くなるからね」
「豊かになることだ」
 まさにというのだ。
「それが正しい」
「国として」
「その通りやからな」
 まさにとだ、耕平は言ってきた。
「ほんまに」
「国が貧しさをよしとすることはな」
「それだけで失格や」
「だからな」
 それでというのだ。
「俺はそれはしない」
「そういうことやな」
「緩やかな衰退を受け入れることもだ」
 そうしたこともというのだ。
「しない」
「あくまで発展させるな」
「そうする」
 どうした状況でもというのだ。
「それが国を治める者の義務だからな」
「魔神を倒す以前にな」
「そう考えているからだ」
 だからだというのだ。
「そうする」
「その為の政やな」
「そうだ、兎に角だ」
「魔神を倒すな」
「そうしていく、だから調べさせてもいるしな」
 その魔神のことをだ。
「今も」
「色々な文献探して研究させてな」
「遺跡もな」 
 浮島の各地にあるそういったものもというのだ。
「そうさせている」
「全部魔神を知る為やな」
「今は全てが謎に包まれているが」
 しかしというのだ。
「謎もだ」
「明かされるな」
「絶対に明かされない謎もだ」
 それもというのだ。
「ない筈だ」
「迷宮入りの事件でもありますな」
 峰夫は考える顔で述べた。
「しかしであります」
「解決出来るな」
「確かに謎とされる事件はあるであります」
「人が入られないトイレの排水溝に入って凍死した話もあったな」
「あれは謎であります」
「どうして入ったか、そして何の目的で入ったか」
 トイレの汚物があった中にどうして入ったかというのだ、こうした事件も世の中には存在しているのだ。
「一切わからないが」
「しかも凍死するとは」
「その中でな、極めて奇怪な事件だが」
「そうした事件もでありますな」
「絶対に解けないことはな」
 それはというのだ。
「やはりな」
「ないでありますな」
「その筈だ」
 こう峰夫に話した。
「そして特にこうしただ」
「神のことは」
「文献や遺跡そしてだ」
 それにというのだ。 
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