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ドラゴンボールZ~孫悟空の娘~

作者:setuna
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第40話

 
前書き
ドラゴンボール超…書こうかな… 

 
悟林が生き返り、悪の魔人ブウが倒されてから数ヶ月後。

それぞれが自分の居場所に戻り、平和を謳歌していた。

ブウの記憶は消し去られたが、恐ろしい存在がいたと言うことは何となく覚えているらしく、きっとサタンが倒してくれたのだと人々は思い込んでサタンは更なる名誉を得ることになる。

善のブウはミスター・ブウとしてサタンの弟子として活躍することになり、孫家に遊びに来ていたビーデルはそんなサタンに溜め息が尽きなかった。

「はあ…」

「どうしたのかな?ビーデルさん?悟飯が何かやらかしたのかな?」

「!?」

振り返ると悟飯の姉である悟林が悟天とトランクスと共に立っていた。

セルとの闘いで死んだ彼女は悟飯よりも見た目が幼く、妹のように見えるが間違いなく双子の姉である。

「えっと、あの…そういうわけじゃ…トレーニングしてたんですか?」

「そうだよ、私がある程度力を発揮しながら闘えるのが今のとこゴテンクス君だけだからね。」

潜在能力を解放した状態での悟林の修行相手になるのはゴテンクスくらいなので2人を誘って修行するのが当然となっていた。

「そうですか……あの、お姉さん。私と手合わせしてくれませんか?」

「え?良いよ、義理の妹の頼みくらいは聞いてあげるよ」

「い、義妹って…」

「だって悟飯の彼女さんでしょ?だったら将来は私の義妹じゃない。悟天、後数年すればお義姉ちゃんが増えるからね」

「ホント!?」

「良いよなー、悟天は。悟飯さんや悟林さんだけじゃなくてお義姉ちゃんが増えるんだし」

悟天はビーデルが義姉になることに喜び、トランクスは一人っ子であるために不満を言う。

からかわれてるとビーデルは思いながらも悟林と手合わせをするのであった。

悟林は早速力を加減しながらビーデルの相手をする。

「たあっ!」

ビーデルの拳を受け流して流れるように裏拳をビーデルの後頭部に当てて吹き飛ばす。

「動きが大振りだよ。」

「くっ、まだまだ!」

ビーデルはラッシュを繰り出すが、悟林は一発一発を捌いて軽めの気合砲で吹き飛ばす。

まともに受けたビーデルは吹き飛ばされながらも空中で体勢を整えて悟林に向かっていく。

「お姉ちゃん頑張れー!」

「ビーデルの姉ちゃん大丈夫だよな?もしうっかり大怪我させちゃったら止めなかった俺達も悟飯さんに怒られるかも…」

悟天は暢気に応援するが、悟飯のガールフレンドであるビーデルに何かあったら悟飯は烈火の如く怒るであろうことを考えて不安そうに2人を見つめるトランクス。

「うん、良いね…その負けん気。お父さんも認めるわけだ…」

「本当に、お姉さんは強いですね!」

自分の全力がまるで通用せず、寧ろ修行をつけてもらってるような感覚だ。

「そりゃあ、私は4歳の頃から修行してきたからね。それに修羅場もそれなりに潜り抜けてきたからあっさりとやられるつもりはないよ。さあ、こっちも軽く行くよ」

“軽く”と称した攻撃は凄まじく重く、ビーデルの攻撃を防いだ腕が痺れる程である。

「真正面から受けない、重い攻撃は受け流して反撃に繋げなさい。最初の私のようにね」

悟林はビーデルの悪いところを指摘し、ビーデルもまた無意識にそれに従うことで動きが洗練されていく。

こうしてビーデルは一撃も当てられないまま、体力切れで倒れた。

「はあ…っ…はあ…や、やっぱりお姉さんは強いですね…」

「そりゃあ、サイヤ人だからね。」

あれだけ強いと手加減すら難しいはずなのに自分に合わせて手合わせをしてくれた悟林に同じ武道家として尊敬する。

「昔、テレビでセルと闘ったお姉さんを見た時…凄いなって思ったんです。私と同じ女の子なのにあんな化け物に恐れないで闘っていたのが」

今でも覚えている。

カメラが壊れる前までだが、自分と同い年くらいの女の子がセルのような怪物と闘ったことを。

「セルねえ、そう言えばあいつを倒すの悟飯に任せちゃったから勝ってないんだよね」

「悟飯君とお姉さんがセルを倒したのにパパが…私、本当に恥ずかしくて…」

本来ならセルから世界を救ったのは目の前にいる悟林と悟飯なのに、まだ子供だった2人の功績を奪って英雄面をしていたサタンを思い出すと恥ずかしくて情けない気持ちでいっぱいだった。

「なるほど、溜め息の理由はそれか。まあ、気にしない気にしない。私達は有名になってもやりにくくなるだけだし。これからもサタンさんにはスケープゴートになってもらわないとね。私達は鬱陶しいテレビから逃げられる。サタンさんは名誉を得る。どっちもお得じゃない」

悟林にとって名誉など不要で面倒な物くらいでしかなく、悟空も悟飯も有名になりたいわけではないし、チチもそんなものに興味はないだろう。

「パパもそんな奴らぶっ飛ばせば良いって言ってたしね」

実際にやられたら困るが、サイヤ人からすれば地球での名誉などあっても単に動きにくくなるだけで困るものでしかないだろう。

「とにかくビーデルさんは気にしなくて良いよ。そうそう、ビーデルさん。君は中々やるね、流石悟飯の彼女さん」

「あ、いや…私は……そ、そう言えばお姉さんは悟飯君と修行しないんですか?悟飯君ならお姉さんとの修行が出来そうですけど」

「悟飯は学者になるのが夢だからね。勉強に夢中だよ…」

「そうですか…でも少し勿体無いな…あんなに強いのに」

「確かに、悟飯さんはあんなに強いのに修行はしないんだよな」

トランクスもあれだけ強いのに修行をしない悟飯を不思議に思っているようだ。

「元々悟飯は武道に興味なかったしね。私みたいに腕を競う相手もいないし、今までのことがあれだから闘いが楽しいって思える気持ちもないんだから。闘う理由がなかったら修行はしないで勉強に時間を割くよ」

子供の時に修行していたのだってしなければならない責任感によるものなので、悟飯にとって“強さ”とはそんなに重要な物ではないのだろう。

悟空もピッコロもそれが分かっているし、ベジータは数少ないサイヤ人と言うことでサボっている現状に不満があるようだが、地球で平和に暮らす上では強すぎる力は確かに邪魔だろう。

闘いは嫌いで平和に暮らしたい悟飯の気持ちも悟林も良く分かる。

「だったら兄ちゃんの代わりに僕達が強くなるよ!」

「それは頼もしいね。まあ、私は悟飯よりもビックリ箱みたいな2人と修行してる方が楽しいしね」

悟飯の闘い方は言ってみれば高い戦闘力によるごり押しのような物なので正直ワンパターンで飽きるのだ。

それなら何をするのか分からないゴテンクスとの修行の方がよっぽど刺激的だ。

「悟林さんとの修行で俺達強くなったんだぜ!今なら超サイヤ人2にだってなれそう!」

「うーん、もう少し強くなってからだね。でも2人が強くなればなるほどゴテンクス君のパワーも強くなるから私としてはそうなってくれれば嬉しいかな」

フュージョンは合体元の2人の基礎戦闘力が強くなればなるほどに効果が上がる。

より強くなった2人と修行を想像して微笑む悟林にトランクスは背を向けた。

「っ、よ、よーし!悟天!修行だ!修行するぞ!」

「トランクス君、顔真っ赤だよ?」

「う、うるさいな!早く来いよ!!」

顔を真っ赤にしながら悟天を掴んで走り去ってしまったトランクスに悟林は首を傾げた。

「どうしたのかな?トランクス君?」

「微笑ましいですね…あ、でももしお姉さんとトランクス君がくっついたら…」

物凄く複雑な状況になりそうで笑ってしまいそうになる。

「そう言えばさー、悟飯ちゃんとはどこまで進んだの?お姉ちゃんに教えてよ義妹さん?」

「ちょ、ちょっとお姉さん!?」

逃げようとするビーデルだが、逃げられるわけもなく大して進展がないと言うことを吐かされた。

そして夜、勉強していた悟飯に悟林がコーヒーと夜食を持っていった。

「頑張ってるね悟飯」

「あ、姉さん。ありがとう」

「今日、ビーデルさんと会って手合わせしたよ」

「いっ!?姉さんと!?ビーデルさんは大丈夫なんですか!?」

「私を何だと思ってんの?ちゃんと手加減してるよお馬鹿」

慌てる悟飯に悟林は冷たく言い放つ。

「ところで悟飯ちゃん、ビーデルさんとあんまり進展ないみたいだねー?」

「な、何で姉さんがそれを…」

「ビーデルさんから聞いた」

それを聞いた悟飯は頭を抱える。

「まあ、勉強一筋だった悟飯ちゃんに恋愛は少しハードルが高いかなー?」

「ね、姉さんはどうなんですか?」

「私?私は恋愛とか興味ないし…結婚が必要なら誰かとやるよ」

「か、軽いですね…」

サイヤ人にとって結婚はただ同族を増やすことが主な理由であり、恋愛は大した意味がないため、その性質が強い悟林は当然恋愛と結婚への興味は薄い。

「私のことは良いんだよ。それより悟飯、ビーデルさんを逃がすんじゃないよ?お前のことを理解してお付き合いしてくれる人なんて滅多にいないんだからね」

「うっ…そ、それは分かっているけど…」

悟飯の反応を見ると、ビーデルを目の前にすると緊張してしまうのだろう。

しかし、悟飯が躊躇してる間に横から狙っている男もいるはずだ。

何せビーデルは世間では世界を救った英雄のサタンの娘で容姿も良い、そのビーデルの相手になれば相応の名誉を得ることが出来るだろう。

流石に弟が失恋して落ち込むと言う、情けない姿は見たくないので仕方なく背を押してやる。

「でも悟飯。お前がウジウジしてたらビーデルさん盗られちゃうよ?」

「え!?」

「ヤムチャさんを思い出してみなよ。私とお父さんはトランクスさんから聞いてたから驚かなかったけど、ヤムチャさんはベジータさんにブルマさんを盗られたようなもんでしょ?」

「た、確かに…」

今だからこそベジータとブルマの関係は受け入れられているが、当時は驚いたものだ。

ヤムチャが死んだ時にナメック星にまで行ったのだからブルマがヤムチャと別れてベジータと結婚し、トランクスを授かるなど夢にも思わなかった。

「ヤムチャさんがベジータさんにブルマさんを盗られたのははっきりしなかったから…悟飯、ビーデルさんのことが大事なら気持ちはちゃんと伝えなさい?悟飯もビーデルさんに寂しい思いをさせたくないでしょ?」

「はい…」

「大丈夫だよ、お前ならサタンさんをぶちのめせるし、ビーデルさんはお前に夢中だから…頑張りなよ悟飯…」

「姉さん…で、でもサタンさんと闘うことになったら…もしかしたら殺してしまうかも…」

ビーデルとの進展の後の壁はサタンなのだ。

悟空とチチは認めてくれているのだが、サタンは自分より強い男でなければビーデルとの交際は認めないと豪語するほどの親馬鹿なのだ。

当然進展すればサタンとの激突は避けられないわけで…。

「サタンさんなら少しくらい力加減を間違えても大丈夫な気がするけど…」

何せ軽くとは言えセルの攻撃にも一応耐えた謎の耐久力があるのだから。

しばらくして、悟飯とビーデルの仲が進展し、サタンに挨拶に行った際に勝負したらしいのだが、悟林の予想通りサタンは悟飯の攻撃に耐えきって見せたのであった。 
 

 
後書き
悟林は結婚するとしても見合い結婚みたいな感じになるだろうな。

必要ならするって感じ。

いつの間にか弟の恋愛相談になってしまった。 
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