オズのラゲドー氏
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第十一幕その五
「だからね」
「それで、ですか」
「この絵についてあれこれ思うことはないですか」
「美化し過ぎとか」
「そうしたことは」
「別にないですか」
「ないよ、だから安心していいよ」
こう五人の子供達に言うのでした。
「その通りの外見だからね」
「皆さん整った顔立ちですよ」
クッキーも笑顔で言います。
「とても」
「そう言われたことはないですが」
「僕達誰も」
「別に悪いと言われてもないですが」
「いいともです」
「言われていません」
「ですが私達から観ますと」
どうかというのです。
「整っています」
「そうなんですね」
「僕達実はですか」
「顔いいですか」
「そう思ったことなくて」
「言われたこともないのに」
「はい、言わなかっただけで」
誰もがというのです。
「そうですよ」
「皆実際顔立ち整っているよ」
キャプテンも言います。
「それぞれね」
「そう言われると」
ナターシャは他の四人の顔を見ました、すると確かに四人共結構以上に整ったお顔立ちをしています。
「確かに」
「勿論君もだよ」
キャプテンはナターシャもと言いました。
「とてもね」
「整っていますか」
「そうしたお顔だよ」
そうだというのです。
「本当にね」
「そうなんですね」
「君はお人形みたいだよ」
ナターシャはそうだというのです。
「そうした感じだよ」
「お人形ですか、私は」
「そうだよ」
まさにというのです。
「本当にね」
「そうですか」
「だからね」
さらに言うキャプテンでした。
「自分の顔が悪いともね」
「思うことはないですか」
「うん、顔立ちも整っていてそれ以上にね」
さらにというのです。
「いい相をしているよ」
「相ですか」
「人相よ」
トロットが言ってきました。
「皆人相がいいのよ」
「そちらもですか」
「人相が凄くいいから」
だからだというのです。
「とてもね」
「いい顔になってますか」
「人のお顔は元の顔立ちだけで奇麗にならないのよ」
「といいますと」
「性格や感情が出てね」
そうしてというのです。
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