八条学園騒動記
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第六百四十三話 カルトとは何かその十
「辞めたり引退したり家庭だとな」
「只の人になるな」
「プライベートでは店に入るとな」
「どんな店でもだな」
「同じだ」
「お客さんだな」
「そうなる」
こう言うのだった。
「それ以外の何でもない」
「そうしたものだな」
「だからエウロパの様にな」
「階級で入られる店があることはか」
「間違いだ」
強い声で断言した。
「あいつ等らしいがな」
「間違いなのは事実だな」
「お金を払ったらな」
それならというのだ。
「その辺りのおっさんが高級レストランに入ってもいい」
「それが連合だな」
「ノーネクタイはアウトの店もあるが」
「それならネクタイをしたらいいな」
「そうしたらその辺りのおっさんでもだ」
その店の金を支払えたらというのだ。
「いい」
「そうなるな」
「だからだ」
それでというのだ。
「エウロパは間違っている」
「貴族でないと入られない店が存在することはか」
「絶対にな」
フランヅに対して言い切った、尚貴族では入られない店もエウロパには存在するが彼等はそのことは意識していない。
「あってはならない」
「それで連合軍の兵隊さん達はか」
「その店に入ってな」
貴族軍隊で言うと士官しか入られない店に入ってだ。
「その間違いを教えてやったんだ」
「そうなるな」
「連中は怒っただけだろうがな」
「何で平民が入るのかってか」
「軍隊で言うと兵士や下士官は平民だからな」
その階級になるからだというのだ。
「エウロパは貴族だと絶対に士官だ」
「兵士や下士官にはならないか」
「何があってもな、お役所や普通の会社なら管理職だ」
その立場になるというのだ。
「平社員にはならない」
「絶対にか」
「法律でも定められている」
その様にというのだ。
「そうなっているからな」
「だからか」
「エウロパでは士官は貴族だ」
平民出身でもそうなるというのだ。
「それで兵士や下士官の人がそうした店に入るとな」
「お断りか」
「だが連合軍は違った」
彼等はというのだ。
「そうした店に平然と団体で入ってな」
「そうしてか」
「店員の文句もだ」
兵士は入られないというものをだ。
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