イベリス
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第三十四話 中間テストの結果その四
「そちらのことでもです」
「一度もですか」
「超えたことがありません、師は私に弟子は師を超えるものだと言われましたが」
「ないですか」
「はい、一度も。このことがです」
「店長さんの劣等感ですか」
「私はまだまだです」
速水は遠い目になって述べた。
「占い師としてもそして」
「そちらのことでもですか」
「全くです」
「超えていないですか」
「それが劣等感です、日々努力はしているつもりですが」
「あの、努力は」
咲は速水の言葉を聞いて述べた。
「必ずです」
「実を結ぶ、ですか」
「そう言われていましたし」
「私もそう思います、ですが今は」
「まだですか」
「超えていません、まだまだです」
悔やんだ顔での言葉だった。
「私は」
「そうですか」
「ですが努力はしていきます」
「そうしてですか」
「何時の日かと考えています」
「お師匠さんを超える」
「そうです、小山さんの言われる通り努力はです」
それはというのだ。
「必ずです」
「実を結びますね」
「そうでない努力はありません、あとです」
「あと?」
「私は努力を否定しません」
絶対という言葉だった。
「それを続けていけばです」
「絶対に実を結びますね」
「駄目な人は何をしても駄目ではありません」
「今は駄目でもですね」
「努力は絶対に嘘を吐かないので」
その為にというのだ。
「駄目ではないのです」
「ずっとですね」
「何をしてもではありません、むしろです」
「そう言う人の方がですか」
「駄目です、努力を否定する人はです」
「その人の方が駄目ですね」
「何も努力をしていない人がどうなるか」
このことはだった、速水は冷徹な声で述べた。
「今の日本の政治を見ればわかります」
「政治ですか」
「野党の主な人達をご覧下さい」
その彼等をというのだ。
「ただ愚にもつかないことを言っているだけですね」
「他の人のことをあげつらってばかりですね」
「政治家なのに政治のことを言わないですね」
「そうですね」
「ああなります」
「努力をしないと」
「ただひたすら文句を言うだけの醜悪な」
そうしたというのだ。
「人になってしまいます」
「ああなりますと」
「人はお終いです、ですから」
「そうならない為に」
「人は度禄を続けるべきです」
「ずっとですね」
「はい、そうすれば何時かです」
遠い目であったがそこに希望を見て話した。
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