麗しのヴァンパイア
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第四百九話
第四百九話 黒くしてから
美樹の母は髪の毛を染めてからあらためて美樹に言った。
「もう晩ご飯の準備は出来てるわ」
「そうなの」
「ハンバーグとね」
それと、というのだ。
「茸と鶏肉のスープそれに林檎とパイナップルを入れたサラダよ」
「随分甘そうなサラダね」
「スーパーに行ったら林檎とパイナップルが安かったの」
「それで買ったの」
「甘いサラダも」
それもというのだ。
「美味しいからね」
「それでサラダに入れたのね」
「あとレタスとセロリと胡瓜もね」
「入れてるのね」
「その三つでデザートにオレンジがあるわ」
「オレンジもあるのね」
「そう、どれも食べてね」
「ええ、楽しみにしておくわ」
「それであんたお風呂入るの?」
母は美樹に問うた。
「今から」
「もうプールで入ったら」
「もう入ったの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「もうね」
「お風呂はいいのね」
「サウナも入って身体も洗ったから」
「もういいのね」
「いいわ、それでご飯まで用事ある?」
「別にないわ」
母は美樹に答えた。
「今はね」
「じゃあお部屋で勉強してるわね」
「プール行ってお風呂入ったら疲れてるでしょ」
母は娘にこのことを言った。
「ちょっと寝たら?」
「夜寝るから」
美樹はすぐに答えた、実際にそうするつもりで今寝ると夜寝られないと思って今はいいとしているのだ。
「だからね」
「今はいいのね」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「お勉強しておくわ」
「そうするのね」
「そう、今はね」
こう言ってだった。
美樹は自分の部屋に入った、そうして予習と復習に励みご飯の時間になってからリビングに戻ったのだった。
第四百九話 完
2021・10・11
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