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レーヴァティン

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第二百三十二話 北の端までその四

「進みやすい」
「そうですね、ではです」
「津軽も楽に進めますね」
「だから後は敵の伏兵や奇襲に気をつけ」
「そのうえで」
「敵をその地で降す」
 その津軽でというのだ。
「いいな」
「はい、それでは」
「その様にしましょう」
「ここは是非です」
「津軽で最後にしましょう」
「万が一蝦夷に逃れられない様にだ」
 その様に配慮してというのだ。
「いいな」
「はい、ここはですね」
「この度はですね」
「津軽の港を全て押さえる」
「そうしますね」
「湖からな、そうして城も囲み」
 敵が逃れたそこをというのだ。
「完全にな」
「この奥羽での戦を終わらせますね」
「袋の鼠にして」
「その様にして」
「そうする、そして降す。では水軍をだ」
 その彼等をというのだ。
「動かしてな」
「津軽の港を全て押さえ」
「そして陸からもですね」
「兵を進めて」
「そのうえで」
「今兵は八戸まで進んだ」
 この地までというのだ。
「それならな」
「ここはですね」
「陸からも兵を進めますね」
「そうしますね」
「その様にする、だが俺はこれまで通りだ」
 英雄自身はというのだ。
「この地に留まる」
「この会津に」
「そうして引き続いてですね」
「この地で采配を執られますね」
「そうされますね」
「そうしていく、仲間達はよくやっている」
 十二人の彼等はというのだ。
「だからな」
「それでは」
「あの方々にお任せしますか」
「戦うことは」
「そうしていかれますか」
「それは変わらない」
 決して、そうした言葉だった。
「まさにな、ではな」
「このままですね」
「会津においてですね」
「全体の采配を執られ」
「兵糧や武具を送られますね」
「そうされますね」
「人もな」
 兵糧や武具だけでなくというのだ。
「そうする、蕭何を知る為にな」
「あの神ですか」
「中国の神ですね」
「政と補給の神ですね」
「この世界ではそうだったな、俺が起きた世界では人だ」
 神ではなくというのだ。
「一つの国の建国を支えたな」
「そうした人ですか」
「上様が起きられた世界での蕭何は」
「そうなのですね」
「人であり」
「そしてですか」
「漢という国のな」
 この国のというのだ。 
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