ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五話 合コンのことその九
「くれぐれもね」
「ああした人にならないことね」
「そんな風に育てないしね」
「だから私自身もなのね」
「気をつけなさい、人は誰からも好かれることは難しいけれど」
「本物の嫌われ者にはならないで」
面と向かって嫌いと言われるのではなく表面上は付き合われそのうえで陰口を散々言われる様にならないでというのだ。
「それでよ」
「あの人みたいにならないことね」
「いいわね」
「うん、じゃあお茶飲んだし」
「寝るのね」
「そうするわね」
こう言ってだった。
かな恵は実際にお茶を飲んでから寝た、そしてだった。
その日は寝て朝起きて朝食や歯磨きを終えてだった。
登校して一華達に合コンのことを話すと四人共その顔をぱっと明るくさせた、その中で一華が最初に言った。
「じゃあまずはテスト頑張って」
「そうしてね」
理虹が応えた、彼女も笑顔だ。
「その後でね」
「合コンでね」
「彼氏ゲットね」
「そうなるわね」
「じゃあね」
理虹は笑顔のまま言った。
「テスト頑張って」
「いい点取る様にね」
「今から勉強してるし」
「テストを気持ちよく終わらせて」
「その気持ちのままね」
気分よくというのだ。
「合コンに行こうね」
「そうね」
「いやあ、商業科ときたら」
留奈はクラスの中を見回した、すると。
クラスの男子の数だけカップルが存在している、自分達と他のあぶれている娘達を見回してそのうえで言った。
「カップルはあっという間に決まるから」
「本当にそうなったわね」
一華はやや八分睨みの目とへの字の口になって述べた。
「実際に」
「そうよね」
「だからね」
「幸いうちの学園他の学科もあるしね」
「だからね」
それでというのだ。
「ここはね」
「他の学科の子と付き合うことになるけれど」
「何といっても」
「商業科から見たらね」
「工業科よ」
こちらだというのだ。
「男の子の多いね」
「そうなるわよね」
「いや、世の中上手に出来てるわね」
富美子は合コンの日が決まったことについて笑顔で述べた。
「本当に」
「どういうこと?」
「だから、女の子が多い場所もあればね」
富美子はかな恵のその問いに答えた。
「男の子の多い場所もあって」
「それぞれだから」
「合コンも出来てね」
「彼氏出来るっていうのね」
「特にこの学園商業科も工業科もあるから」
富美子は満面の笑みで明るく言った、派手めなうえにメイクで余計にそうなっているギャル系の顔が映えている。
「尚更ね」
「いいっていうのね」
「そうそう」
「ただね」
ここで留奈はこんなことを言った。
ページ上へ戻る