イベリス
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第二十九話 報いを受けた人その六
「アイルランド系で。そしてクリントンも」
「アイルランド系ですか」
「そしてオバマは」
彼はというと。
「アフリカ系ですね」
「黒人ですよね」
「差別されている」
「その人達の出身ですね」
「彼等が最も攻撃していた」
そのクー=クラックス=クランがというのだ。
「アフリカ系の大統領です」
「そうした人が出て」
「もうです」
それこそというのだ。
「クランの主張はです」
「間違っていますね」
「私はそれが明らかになっていると」
その様にというのだ。
「考えていますが」
「それでもですか」
「彼等はまだ存在しています」
それでもというのだ。
「ですがそれでもです」
「もうですね」
「間違いがです」
それがというのだ。
「明らかになっていてフォレスト大佐も」
「今ではですね」
「将来はわかりませんが」
それでもというのだ。
「少なくとも今ではです」
「間違っていますね」
「そのことが定まっています」
まさにというのだ。
「その視点から語りますと」
「フォレスト大佐も間違いを犯したんですね」
「ですが最後にです」
人生のハイライトでというのだ。
「その演説を行い」
「アフリカ系の人達からも拍手を受けたんですね」
「そうでした」
そうだったというのだ。
「そしてアール=ウォーレンもです」
「日系人を先頭に立って差別をして」
「そうしましたが」
それでもというのだ。
「後にです」
「アフリカ系の人達の未来を切り開いたんですね」
「キング牧師やマルコムエックスと同じだけです」
「公民権運動に貢献した」
「人類の歴史の差別解消に貢献したのです」
「差別をした人が」
「まさに」
他ならないその人物がというのだ。
「そうしたのです」
「わからないです」
「ですね、ですが」
「それがですか」
「アメリカ的であり」
そしてというのだ。
「人間です」
「人間なんですね」
「人間だからです」
それ故にというのだ。
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