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イベリス

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第二十七話 旅行に行かなくてもその九

「そうしましょう」
「それじゃあね」
 母は娘の言葉に頷いた、それでこう言った。
「大きなお風呂に入る前に」
「塩サウナになのね」
「入りましょう」
「それじゃあ」
「ええ、潮サウナにね」
 母も頷いた、そして。
 母娘で水風呂を出てそれから塩サウナに入った、スチームのそこで身体に塩を付けながらそうしてだった。
 ここでも汗をかいた、それからだった。
 塩と汗を流してまた水風呂に入った、それでまた冷やして大きな風呂に入り。
 そこでだ、母は満足した顔で言った。
「わかるわ、肩凝りがね」
「かなりよくなったのね」
「何度もあったまって冷やして」
 それを繰り返してというのだ。
「ガチガチだった肩がね」
「ほぐれたのね」
「そうなったわ、ここでマッサージも受けたら」
 それならというのだ。
「相当によくなるわ」
「それはよかったわね」
「最後は身体洗ってね」
 そしてというのだ。
「お風呂出ましょう」
「それじゃあね」
「それでお風呂出たら」
 母はそれからのことも話した。
「かなり汗かいたから」
「サウナでも他のお風呂でもね」
「だから水分補給もね」
 これもというんだ。
「忘れたら駄目よ」
「それはよね」
「さもないとよくないわ」
「お風呂の後は水分補給ね」
「そうよ、結構血液もどろどろになってるから」
 入浴で汗をかいて水分が抜けてというのだ。
「脱水症状だけじゃなくてこのことも気をつけないとね」
「だからお風呂を出たら」
「すぐによ」
「水分補給ね」
「そうしましょう」
「それは絶対ね」
「そうよ、じゃあお母さんマッサージ受けて」
 そしてというのだ。
「それから身体洗って出るから」
「私マッサージ受けないから」
「じゃあ咲はね」
「先に出ていいわね」
「そうしてね、しかし塩サウナもね」
 さっき入ったこのサウナもというのだ。
「よかったわね」
「お母さん気に入った?」
「ええ」
 実際にというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「すっきりしたから」
「サウナでも汗かいてすっきりしたでしょ」
「それとはまた別にね」
 熱気のサウナとはまた別のというのだ。 
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