レーヴァティン
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第二百二十六話 関を通りその四
「敵はおよそ二万っちゃ」
「それだけで会津若松城に集まっているな」
「そのうえで籠城戦に入り」
そしてというのだ。
「仙台や岩手、秋田の大名に援軍を要請しているっちゃ」
「籠城して幕府の軍勢を引き寄せだな」
「そのうえでっちゃ」
英雄に対して話した。
「戦うつもりっちゃ」
「そうか、ならだ」
英雄は愛実の言葉を聞いて述べた。
「俺達としてはな」
「敵が来る前にっちゃな」
「敵は個々に叩く」
各個撃破を行うというのだ。
「それが兵法の鉄則だ」
「だからっちゃな」
「そもそも会津と他の奥羽の大名が盟約を結んでいるか」
「そのことっちゃな」
「初耳だ、おそらく会津の方でな」
籠城する彼等がというのだ。
「縁組だのの話を持ち出してな」
「そうしてっちゃな」
「援軍を要請しているな」
「そうっちゃな」
「奥羽も他の地域と同じだ」
まさにというのだ。
「大小様々な勢力が乱立してな」
「互いに争ってるっちゃな」
「そうした状況だからな」
それでというのだ。
「奥羽にしてもな」
「会津の大名とっちゃな」
「他の地域の国人や大名達はな」
「敵対しているっちゃな」
「現にだ」
英雄はさらに言った。
「幕府に降る諸勢力はな」
「その国人や大名達は」
「皆会津と敵対している」
そうした勢力だというのだ。
「だからな」
「それでっちゃな」
「会津の言うことを聞くよりな」
それよりというのだ。
「彼等はな」
「幕府に入ってっちゃな」
「生きることを選んだ」
「そして会津に与する勢力は」
「会津と縁が深い勢力ばかりだ」
そうした国人や大名達だというのだ。
「それ故にだ」
「会津に入っているっちゃな」
「そうだ、そして仙台や秋田が来るか」
「それはっちゃな」
「わからない、情報は集めるが」
それでもというのだ。
「おそらく来ない、そして来るにしてもな」
「その前にっちゃな」
「陥とす」
会津若松城をというのだ。
「そうする」
「そうたいね、それなら」
「このまま会津に向かいな」
今度は香織に話した。
「そしてな」
「そのうえでたいな」
「城を囲み」
そうしてというのだ。
「鉄砲や術、大砲にだ」
「空船もたいな」
「使ってだ」
そうしてというのだ。
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