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八条学園騒動記

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第六百三十五話 厳しい戒律を胸にその二

「旧約聖書じゃね」
「かなりの神罰を受けるな」
「同じ登場人物でも結末違うし」
 旧約聖書とコーランではだ、これは新約聖書でも同じだ。
「コーランだとハッピーエンドでも」
「旧約聖書だと」
「悲惨な結末なのよね」
「そして神罰が凄いな」
「物凄くね」
「コーランで主な登場人物が神罰を受けることはないな」
「何か逆境乗り越えて」
 そうしてというのだ。
「ハッピーエンドよね」
「そうなる」
「大抵ね」
「何しろアッラーは寛容だ」
 それ故にというのだ。
「多少のことはな」
「許してくれて」
「コーランの物語の結末はそれぞれな」
「ハッピーエンドで」
「そしてだ」
「ことが成就してね」
「万々歳で終わる、罪もだ」
 これもというのだ。
「多少のことは反省すればな」
「許されて」
「罪も清められる、原罪もな」
「イスラムじゃないのよね」
「ユダヤ教とはそこが違うな」
「原罪がね」
 これがとだ、アンはユダヤ教徒として話した。
「凄くね」
「重いな」
「しかも聖書読んでいたら」
 旧約聖書、ユダヤ教の聖典であるこれをというのだ。
「どんどんね」
「原罪が重なっていくな」
「積もり積もってね」
「そしてだな」
「気が重くもなるけれど」
 それでもというのだ。
「コーランは違うのね」
「そうだ、ちなみに今は異教徒と結婚してもな」
「いいのね」
「少なくとも連合ではそうなっている」
「それいいの?」
 アンは流石にそれはとなった、そうして眉を顰めさせてそのうえでギルバートに対して尋ねたのだった。
「いや、流石にね」
「連合の法律がそうだからな」
「信仰の自由ね」
「そして信仰に関わらずな」
「結婚していい」
「それを認めているからな」 
 だからだというのだ。
「自分が信仰を守るならな」
「いいのね」
「ただ異教徒は地獄に落ちる」
 絶対にというのだ。
「そうなる」
「そこは言うのね」
「コーランの教えだからな」
「異教徒は全員地獄行きね」
「しかし結婚はな」
「いいのね」
「ただし相手が改宗するとな」 
 イスラム教にというのだ。
「最善だ」
「それでイスラム教への改宗って楽よね」
「改宗するとそれなりの理由を付けて言うとな」
 それでというのだ。 
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