| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六百三十四話 店じまいその七

「あの地域はな」
「通えるだけでいい」
「そうした状況が多くてな」
「文化祭や運動会も」
 そうした行事もというのだ。
「ないみたいだな」
「そうだね」
「文化的にそんな習慣もないみたいだしな」
 このこともあってというのだ。
「そのこともあって」
「それでだね」
「そうした行事はない」
「ただ通うだけだね」
「そうみたいだな、寂しいな」
「通うだけってね」
「連合の人間から見るとな」
 そう思うというのだ。
「本当にな」
「そうだね」
 マルコもそうだと頷いた。
「やっぱり色々ないとね」
「面白くないな」
「学校もね」
「連合の学校なんてな」
「文化祭に運動会があって」
「パーティーもやってな」
「他にも何かとね」
 行事がというのだ。
「賑やかでね」
「楽しいな」
「連合の学校はね」
 実にというのだ。
「本当にね」
「色々行事があって部活もあってな」
「楽しいね、そういえば」
「そういえば。何かあるか」
「体育の時間があって」
 この授業の時間がというのだ。
「それで授業は一日多くて七時間」
「七時間目はホームルームや補習だな」
「そうした状況っていいらしいね」
「そうなんだな」
「洪童が言っていたけれど」
 彼がというのだ。
「昔の韓国は体育の授業がなくて」
「そうだったんだな」
「授業は十五時間とか」
「嘘みたいだな」
「もう朝から夜までね」
 それこそというのだ。
「授業だったんだよ」
「地獄みたいだな」
「だからね」
 そうした状況だったからだというのだ。
「もう生徒ノストレスが半端じゃなかったみたいだよ」
「身体を動かせなくて朝から晩までずっと教室にいたらな」
「それで勉強ばかりだとね」
 それならというのだ。
「ストレスが溜まって」
「おかしくなりそうだな」
「だから韓国の教育は」
 当時のそれはというと。
「おかしくなっていたみたいだよ」
「誰がそんな教育考えたんだ」
 マチアは眉を顰めさせ腕を組んだ、そのうえで首を傾げさせて言った。心からわからないと思ってそうした。
「幾ら何でも無茶苦茶だろ」
「そうだよね」
「考えただけでおかしいだろ」
「受験が凄かったらしいから」
「その頃の韓国はか」
「いい大学に入られないと」
 さもないと、というのだ。
「就職口もなくて」
「それでか」
「もう受験に必死でね」
「そんな風になったのか」
「それまでは塾が凄くて」
 学校の授業が増えるまではというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧