八条学園騒動記
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第六百三十四話 店じまいその五
「振るわないからな」
「絶対にね」
「暴力を振るえば」
例えそれが風紀部でもというのだ。
「終わりだ」
「その時点でね」
「警察も暴力を振るうとな」
一般市民に対してだ。
「少なくとも連合だとな」
「終わりだね」
「炎上してな」
つまり大きな騒動になるというのだ、だから連合では暴動に対してよく睡眠ガスが使用されるのだ。
「暴力振るった警官はクビだ」
「懲戒免職だね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「責任者もな」
「厳罰だよね」
「トップを含めてな」
「その国の警察のね」
「中央警察もだ」
連合全体を担当する警察組織である。
「同じだ」
「トップが責任問われて」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「大変なことになる」
「そうだね」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「中々な」
「連合だとね」
「そこまではな」
とてもというのだ。
「しない」
「警察ですらそうで」
「風紀部ならだ」
学校の一組織に過ぎないならというのだ。
「尚更だ」
「暴力はないね」
「しかしな」
「マウリアのそうした組織は」
「わからないとしかな」
マチアはあえてこう言った。
「言えない」
「そういうことだね」
「事実はな」
「要人の人の急死とか」
「怪奇現象とかな」
そうしたというのだ。
「それでわかるからな」
「状況を見ればね」
「確かな証拠はなくてもな」
それでもというのだ。
「見ればわかるな」
「そうなんだよね」
「真実は明らかになるとは限らない」
「世の中はね」
「推理ものならなるが」
「現実はね」
「そうとは限らない」
マチアはシビアな声で述べた。
「これがな」
「現実はそうだね」
「だからな」
それでというのだ。
「今はこう言ったんだ」
「そういうことだね」
「しかしな」
「しかし?」
「いや、これで終わりだな」
マチアは今度はふう、と一息出してから言った。
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