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八条学園騒動記

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第六百三十三話 幸い来なかったその五

「そうした奴だね」
「そうでな」
「自分は傷付かないで」
「それで一番な」
 まさにというのだ。
「利益をな
「得るんだね」
「自分の敵を殺させて」
「敵の持っていたものを奪って」
「自分のものにしてな」
「そうして利益を得るね」
「敵を殺して敵のものを奪ってだ」
 マチアは嫌悪感を露わにさせて述べた。
「それで自分が肥え太るならな」
「こんないいことはないね」
「そしてな」
 マチアはさらに話した。
「もう一つあるだろ」
「もう一つ?ああ、そうだね」 
 マルコは言われてすぐに頷いた。
「自分は安全だね」
「こんないい話はないだろ」
「そうだね、ただね」
「人間ですらな」
「なくなってるね」
「そこまで悪いとな」
 本当にというのだ。
「屑も屑でな」
「邪悪を極めていてね」
「吐き気を催す邪悪だな」
「そうした奴になってるね」
「そうなったらな」
 それこそというのだ。
「死んだら地獄に落ちるな」
「そうなるね」
「それがカルト教団だな」
「邪悪そのものだね」
「ああ、本当に戦争を煽るな」
「変に好戦的な奴はね」
「気をつけないとな」
 絶対にというのだ。
「戦争起こして誰が得をするか」
「そのことから考えると」
「本当にな」
 まさにというのだ。
「わかるな」
「戦争をして利益を得るのは誰か」
「それを考えるとな」
「答えは出るね」
「連合だと大抵な」
 自分達の国ならというのだ。
「平和な方がな」
「いいからね」
「平和だから仕事が出来る」
「それでお金儲けが出来る」
「兵器売るよりも」
 連合では軍需産業は莫大な設備と技術への投資に比例して市場が狭く採算が取れないと誰もがわかっているのだ。
「歯ブラシとか歯磨き粉とかな」
「そうしたもの売る方がいいからね」
「金にならないからな」
「軍需産業なんてね」
「そのこともあるしな」
「必要だけれどね」
 このことは事実だが、というのだ。
「売って戦争煽ってさらに売るよりも」
「平和になってな」
「本当に歯磨き粉売る方がね」
 こちらの方がというのだ。
「実際にね」
「金になるな」
「だからね」
 それでというのだ。 
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