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レーヴァティン

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第二百二十二話 採られない戦術その十一

「兵も増やすね」
「今以上にな」
「三国の兵を吸収して」
「今も実質そうだがな」
「それをね」
「帝国に正式に組み入れてな」
 そのうえでというのだ。
「装備も編成も整えてだ」
「完全に帝国の兵にする」
「そうするな」
「そちらも進めていくね」
「ああ、それで水軍も空船もな」
 そちらもというのだ。
「しっかりとな」
「整えて」
「今以上に充実させてな」
 そうしてというのだ。
「さらに強い軍隊にするな」
「そうだね」
「戦ばかりでもな」
「国はよくならないからね」
「やっぱり出来たらな」
「戦わずして勝つでね」
 剛もこう言った。
「それでだよ」
「戦は続けてしない」
「そうだね、じゃあ今から暫くは」
「政にな」
「専念していこう」
「それで国を豊かにするな」
「強くしてね」
「そうするな」
 こう言って久志は実際に戦後処理と論功それに内政に入った、だがそのどれもかなりのものになり。
 多忙を極めた、それで彼はある日こう言った。
「戦も大変だけれどな」
「内政もだな」
「ああ、次から次に政の話が来るな」
「この通りな」
 芳直も言う、見れば久志は今書類の山に囲まれていた。そしてその書類に次々とサインをしている。
「終わらないぜ」
「帝国全体の統治の仕組みだが」
「今また大きくなったな」
「領土が増えたからな」
「それでだよな」
「それと共に人が増えた、だが」
「その仕組みが軌道に乗るまでな」
 まさにそれまではというのだ。
「これまで通りな」
「当分こうだ」
「俺が決裁する書類も多いな」
「そうだ」 
 まさにというのだ。
「それはだ」
「仕方ないな、じゃあな」
「暫くはな」
「朝から夜までな」
「もっと言えば朝の暗いうちから真夜中までだ」
「政の仕事だな」
「そうなる、そして休みもだ」
 これもというのだ。
「悪いがな」
「ないよな」
「そうだ」
 そうなるというのだ、見れば芳直も他の仲間達も書類の山に囲まれている。彼等それぞれの仕事の量もかなりのものだ。
「この通りな」
「それが皇帝ってやつだな」
「地位があるとな」
「その分忙しさも増すな」
「そうなるものだ」
「権限が大きく」
 国を治めるだけあってというのだ。
「それでやるべき仕事もだな」
「多くなる、それは王でも同じだが」
「皇帝はな」
「尚更だ、ではな」
「これから暫くな」
「こうした仕事をやっていくぞ」
「そうするな、これもこの世界を救う為にすることだな」
 久志は書類仕事をしつつ言った。
「そうだな」
「その通りだ、ではいいな」
「ああ、やっていくな」
 こう言ってだった。
 久志は戦の後は内政そしてその仕事をしていった、この度の戦は終わったが別のことで忙しくなった。だが彼はそれをするべきこととしてことを進めていった。


第二百二十二話   完


              2021・8・15 
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