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IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス

作者:ハト胸
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お嬢様登場!

 
前書き
相川拓夢
 16歳、黒髪に青い瞳。
 クラスメートの相川清香と仲がいい。
 織斑一夏、篠ノ之箒と交友有り。
 よく注意を受けている面から、落ち着きが無いと思われる。
 容姿は、織斑一夏ほどではないが整っている。クール系。
  

 
 がたたっ。
 1-1のクラスから大きな音が上がっている。

 なにかあったのかな、とトイレに行っていた俺は廊下から教室へはいる。
 ちょうどドアの直ぐ近くで清香がこけていたので起こして事情を聞くことにした。
 
 「おいおい、何事さ?」
 
 「あ、拓夢君おかえり。・・・っと、ありがと!」

 「おうただいま。・・・で、これはなんの騒ぎ?」

 「いやぁそれがね・・・」

 一夏が金髪ロールと話をしている。 
 俺が廊下に出るまで針のむしろ状態で、周りの視線を避け、俺に助けを求めていた男がだ。
 一夏、ようやくお前の能力が発揮され始めたか。

 本質的に、一夏もそうだが箒も。そして千冬さんにも言える事だが。
 基本その三人は人見知りな面がある。
 もっともその性質は三人とも違って、箒が完璧に会話できないだんまりタイプ、一夏が時間が必要な奥手タイプ、そして千冬さんが表面上は普通なよそおいタイプ。
 三人とも特殊な育ち方をしている為か、人と深く関わるには時間がかかる場合が多い。

 そんな一夏だが。
 コイツはモテる。
 そう、あれは俺が一夏と運動会の練習をしていたときだ、たしか小学5年生のころだったか?
 クラスの女子は色恋に興味を持ち始めて来たようで、一夏にちらちら熱い視線を送る子がいた。
 そんな中、一人の女子が一夏に声を掛けてきた。
 たしか名前は安藤さん。クラスでも可愛いと評判の女子だ、当然男子の人気も密かに高かった。

 『お、織斑くん!今日、遊んでくれないかな?大事なお話があるの!』

 と、そんな様な事を言っていたんだ。
 俺以外にも、グラウンドにはそこそこクラスの奴がいて、皆『おおー!』って感心してたな。
 よく勇気出して言ったな!みたいな空気だ。

 だが、そんな中アイツはとんでもない事を口にする。

 『おう、いいぜ。でも遊ぶんなら沢山いたほうがいいよな!なぁ皆で遊ぼうぜ!』

 俺はそれを聞いて思ったね。アホ一夏、犬に噛まれてしまえ!と。
 その時ざわついていたグラウンドは一気に静まり返った。
 え、こいつ何言ってんの?みたいな空気だ。

 折角勇気をだした安藤さんも、涙目。

 それでも空気が読めない男、一夏は続けた。

 『なんだよ皆、遊びたくないのか?・・・んー、じゃあ悪いけどまたこんどにしないかな』

 そして最後に、皆遊べる日のほうがいいだろ、そういった。

 もう安藤さん涙堪えきれずに駆け出して、一夏は女子の皆さまから痛い視線を浴びまくり、男子からは、あほな奴を見る目で見られるというしまつ。

 と、ここまでで終われば、ただ一夏が鈍感でアホな男というだけで終わる。
 だが、話はこれだけじゃ済まないのだ。

 小学五年生で四回。六年生で五回。中学一年で8回。二年で3回。三年の秋までで7回。
 計27回、一夏は告白されている。
 そしてその全てを、いや殆どを、持ち前の鈍感スキルで切り伏せていったのだ。

 中には2回告白した猛者もいた。だが結果は変わらない。
 好きだといっても、別のことと勘違い。
 愛しているといっても聞き間違ったり。
 デートと言ったにもかかわらず、当日になれば他の奴が居るという事態もあった。

 他の事には割りと気が回るほうな一夏は、恋愛に関してだけ最悪のスキルを持っていたのだ。

 その名もフラグクリエーターとフラグデストロイヤー。
 名づけたのは御手洗和馬という、前に言った親友の一人だ。

 コイツもコイツで、三人の女子に好意を持たれている事に気が付いていながら、一人に絞れないというラブコメを繰り広げる奴なのだがまぁいい。

 あー、それでなんだっけ?
 そうだ、金髪ロールだ。

 「とうとう、一夏の毒牙にかかったか・・・」

 「・・・拓夢君?」

 清香が、意味が分からないよ?と言わんばかりに小首をかしげながら見上げてくる。
 だがすまない、この秘密は俺から打ち明けたんじゃ伝わらないんだ。
 誰かが犠牲になって初めて周囲が気が付くしかないんだ。
 今までの経験上。

 「清香、世の中にはな、知らない方が幸せなことがあるんだ・・・」

 「え・・と、なんの話かな?」

 「すまん、忘れてくれ。こればかりは言えない事なんだ。・・・男だけの秘密なんだ」

 「そ、そうなんだ。いや、全然気にしてないから大丈夫なんだけど?」

 ありがたい。
 そう言ってくれると、俺も気が楽になる。

 と、一夏に視点を戻そう。
 なにやら言い争い?というか、金髪が一方的に一夏に食って掛かってるみたいだ。
 なにしてんだ?

 「あなた!あなたも入試で教官を倒したって言うの!?」

 「うん、まぁ。たぶん」

 「たぶん!?たぶんってどういう意味かしら!?」

 「お、落ち着けって。な」

 「こ、これが落ち着いていられ───」

 ・・・・・・・・。
 清香から聞いた事と今の話を合わせると、つまりこう言う事だ。
 金髪ロールが代表候補生で、一夏が男なのにISを動かせるからと興味があり絡んだ。 
 自分の実力を知らしめて、あわよくば、というか完璧に一夏を下に付けてやろうとしたんだな。
 で、その口実に入試主席と教官を倒したことを使おうするが、一夏も倒していたことが判明し、失敗。
 一夏が曖昧に逃げるのを、パニックになった金髪ロールが問い詰めている、と。

 「ようするに、なんだ。喜劇か?」

 「ん~、そう言っちゃうとオルコットさんがちょっと可哀想かも?」

 いや、傍から見たら只の喜劇でしかないのだが?
 なんだろうか、話を聞くと力が抜けてくるな。

 廊下にいた時に聞こえてきた大きな音から、教室内で問題でも起こったと思えばこんな事かよ・・・。

 つまりだ

 「一夏いるところに騒動ありってな」

 もうすっかり巻き込まれていたと思っていたら、それすら甘かったという訳か。
 休み時間終了のチャイムを聞きながら席に戻った俺を、射抜く視線がひとつ。
 あぁ、みられてるよオルコットさんに。
 一夏は教官を倒したから、もう一人の男はどうなんだろう。そんな視線を感じるよ。

 くそー、また騒動が俺の元にくる。

 「諦めるしかないか・・・」

 だがしかし、その騒動すら楽しいと感じる俺は、やはりこの世界が好きなんだな。
 そんな感じに再確認しながら、授業に臨むのだった・・・・。 
 

 
後書き
原作で言う、一夏と箒の会話はカット!
ちゃんと原作どおりに進みましたから。
ちなみにそのとき、拓夢は清香と話してました。ハンドボールの面白さについて。

そして起こったオルコットさん降臨の流れ。
学園には男子用のトイレが一箇所しかなくて、教室からはダッシュで行かないと間に合わないとのこと。
拓夢はボクシングのジムに通っていて、更にはライセンス取得者。足の速さと体力には自信があります。
だから少し早めに戻ってこれて、騒動を知ってしまったと。

あー、それにしても、相川さん可愛いですよね。

あぁそうそう、拓夢の外見的イメージですが、イメージとして考えていたのはFate/ZEROのランサーさんです。
それの劣化版というか、幼くした感じで、髪型がショートのストレートってところでしょうか。
そんなイメージです。 
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