レーヴァティン
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第二百二十二話 採られない戦術その六
「おそらくな」
「それはどうしてでしょうか」
「そんなことをする奴が家臣や兵達を見捨てないでおくか?」
「リバプールの時ですか」
「あと街や村でもゲリラ戦をしてな」
「我々に民を攻撃させて」
「ゲリラをより増やさせてな」
先に仲間達に話した様にというのだ。
「泥沼にさせているさ」
「そうですか」
「ああ、だからな」
「それはですか」
「ないさ、それに俺をそうして捕まえたり殺そうとすれば」
その時はというと。
「俺の腰にあるレーヴァティンのことを考えれば」
「それならですね」
「出来ないさ」
久志が橋の上に来た時に橋を一気に上げて城の中に引き込む様なことはというのだ、久志はこう言った。
「その時はな」
「陛下がレーヴァティンを出されるので」
「俺は出さなくても難を逃れられるけれどな」
「その時は」
「術で逃げられるからな」
笑って述べた。
「使わないけれどな」
「レーヴァティンがあるというだけで」
「それだけでな」
まさにあるだけでというのだ。
「重要な武器だからな」
「それで、ですか」
「そうはしてこないさ、むしろそのレーヴァティンを持つな」
「陛下と会う」
「そう覚悟を決めたことがな」
このこと自体がというのだ。
「かなりのことだ、だったらな」
「陛下もですか」
「これまでのところ見て凄い奴だって思ってたしな」
このこともあってというのだ。
「もうな」
「ここで、ですね」
「会ってな」
そしてというのだ。
「話すぜ」
「そうされますか」
「橋の上でな」
まさにその場所でというのだ。
「一対一でな」
「会われますか」
「そうして話すな」
強い声で言った、そしてだった。
その話が終わってだ、久志は仲間達に話した。
「じゃあ行って来るな」
「兵は後ろに置いておくでござるな」
「ああ、ただな」
こう進太に話した。
「動かすことはな」
「しないでござるな」
「置いておくだけだ」
後ろにというのだ。
「向こうだってな」
「後ろにでござるな」
「置いているだろうしな」
「お互いに軍は後ろに置いておく」
「それはもう当然だろ」
まさにというのだ。
「それ位はな」
「そうでござるな、やはり戦をしているので」
「だったらな」
「お互いの軍を後ろに置く」
「そうして話すのはな」
このことはというのだ。
「当然だよ、けれどな」
「それでもでござるな」
「動かしはしないさ」
それはないというのだ。
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