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イベリス

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第二十三話 愛と二人でその六

「だからね」
「そこは使わないのね」
「間違ってもね」
「ギャンブルにもそうで」
「麻薬にもね、あと咲ちゃん煙草は」
「未成年だしね、それにこっそりもね」
 そうして吸うこともというのだ。
「しないわ」
「そうよね、叔父さんと叔母さんもだし」
「お姉ちゃんもでしょ」
「身体に悪いのわかってるから」
「覚醒剤と違うけれど」
「流石に麻薬程じゃないけれどね」
 身体への悪影響はというのだ。
「それでもね」
「煙草もなのね」
「身体によくないから」
 だからだというのだ。
「あまりね」
「吸わない方がいいのね」
「私の方も家族誰も吸わないし」
「私達もなのね」
「出来るだけね」
 煙草は麻薬と違って合法だがというのだ。
「吸わないでね」
「それでなの」
「そう、あまりね」
「吸わないことね」
「こっちもね、しかしね」
「しかし?」
「煙草は今のところ合法だから」
 それでというのだ。
「咲ちゃんが二十歳になってね」
「吸いたいなら」
「吸ってもね」
 例えそうしてもというのだ。
「いいわよ」
「こちらはそうなのね」
「まあ今でもこっそりでもね」
 愛は笑ってこうも言った。
「私別に咲きちゃんの学校の先生じゃないし」
「言わないの」
「ええ、大学だといるしね」
 喫煙者がというのだ。
「歩き煙草は最悪だけれど」
「あれは確かにね」
「手で下に持ったまま歩いてね」
「その煙草がすれ違う人の手に当たったら」
「火傷よ、子供の目に当たったら」
「失明よね」
「だからね」
 そうした事故が起こりかねないからというのだ。
「歩き煙草はね」
「最悪ね」
「絶対にしたら駄目よ」
 こう言うのだった。
「間違ってもね」
「そうよね」
 咲もそれはと頷いた。
「やっぱり」
「他の人の為にもね」
「やったら駄目ね」
「煙草を吸うにしてもね」
 これ自体は合法だがというのだ。
「これはね」
「注意して」
「やったら駄目よ」
「何があっても」
「煙草を吸うのは喫煙所よ」
 そこだというのだ。
「他の場所ではね」
「吸わないことね」
「そうしてね」
「それがマナーね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。 
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