レーヴァティン

「それでな」
「かなりの脅威になるわ」
「そうだよな、若し敵がそうしてきたらな」
「私達は解毒してね」　
　やはり術でそうしてだ。
「打ち勝つことね」
「ああ、毒ガスを使われてもな」
　例えそれがどれだけ効果的でもというのだ。
「為す術がないかっていうとな」
「違うでしょ」
「ちゃんとあるからな」
　対応策、それがというのだ。
「だからな」
「毒を無効化して」
「進むな」
「そうしていきましょう」
「それじゃあな」
　留奈の言葉に頷いてだった。
　久志は仲間達と共に先に進んでいった、敵兵はおらずモンスターも出なかった。そして懸念していた毒もなく。　
　抜け道を進んでいった、それでだった。
　久志達は道を出た、そこは。
「洞窟か」
「そうだね」
　剛もその出た道を見て言った。
「ここは」
「何処かに出たと思ったらな」
「今度は洞窟だね」
「ああ、しかもな」
　その洞窟を見つつ言った、その洞窟も術で照らされているが今度は煉瓦の道や天井ではなくそうなっていた。
「この洞窟はモンスターはな」
「いないね」
「その気配はないな」
「これといってね」
「だったらな」
　それならとだ、久志は言った。
「ここはな」
「このままね」
「ああ、先にな」
「進むけれどまずは」
　剛は出て先に進んで少し行ってだった。
　目の前に出た巨大な岩、先を完全にふさいでいるそれを見て言った。
「この岩をね」
「どけるか」
「多分この岩でね」
「抜け道を隠してるんだな」
「この岩の先にさらに道があって」
「そこから逃げられるな」
「そうなっているね」
　剛はその岩を見つつ久志に話した。
「だからこの岩はね」
「扉だな」
「それになってるよ」
「扉なら開けられるな」
　久志はこの結論に容易に辿り着いて述べた。
「それじゃあな」
「どうして開けるかだよ」
「問題はな」
「それじゃあ調べようね」
「ここにボタンがあったよ」
　すぐにだ、淳二が岩の傍のそれを見付けた。
「それじゃあね」
「これを押せばな」
「うん、岩がどけられてね」
「開くな」
「そうなるよ」
「じゃあ押すか」
「そうしようね、まあ罠でも」　
　淳二はその危険もと述べた。
「それはそれでね」
「やり方があるな」
「じゃあ罠も調べてくれるか」
「ちょっと待ってね」　
　淳二は久志に笑顔で応えてだった。