| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

真・恋姫†無双 劉ヨウ伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第14話 束の間の平和なひととき

 
前書き
更新が遅れすみませんでした。
ヒロインは麗羽で決定になりそうです。
種馬一刀のようにハーレム化は避けようと思っています。
ごちゃごちゃしてきそうなので・・・。
微ハーレムはあるかもしれないです。 

 
麗羽との出会いから数ヶ月が過ぎようとしています。

あれから知ったのですが麗羽も同じ私塾に通っていることを知りました。

そして、麗羽の家臣、文醜、顔良と真名を交換しました。

文醜、顔良の真名はそれぞれ猪々子、斗詩だそうです。

猪々子からはアニキと呼ばれています。

私の戦う姿を見て、憧れているようです。

斗詩は猪々子の態度を注意していましたが、私は気にしなくてもいいと言いました。

「正宗様、申し訳ありません」

それでも、斗詩はやっぱり悪いと思ったのか、私に謝罪を言ってきました。

本当に、斗詩は苦労人なんだなとつくづく思いました。

最近、私は将来に向けての青写真を想い描いています。

麗羽には将来、華琳の抑えになって貰おうと考えています。

しかし、今のままの麗羽では、史実通り以前に恋姫の原作通りに華琳に敗れると思います。

麗羽には、私が揚州を制覇するまでの抑えになって貰いたいと思っています。

それにここ数ヶ月の付き合いですが、麗羽に対して私は情を持ち始めています。

恋姫の原作通りに華琳に敗れても無事逃げられる確証は何もありません。

そもそも恋姫の原作に私の存在など居ませんでした。

存在しないはずのイレギュラーがどう影響するか気になります。

少なくとも麗羽には、華琳に敗れて死ぬようなことがないように予防線を引いておきたいです。

麗羽に必要なことは、文武の道を教え導く存在だと思います。

私にとってのお爺々様、都督のジジのような存在です。

ですが、麗羽は文武に全くの興味もないようです。

非力ながら、この私が麗羽を導こうと考えました。

最近の日課は、麗羽の家庭教師代わりです。

私塾で麗羽の勉強を見て上げ、放課後は、武術の鍛錬を教えて上げることにしました。

意外なことに、麗羽は嫌がると思いきや、喜んで受けてくれました。

少し身が入っていないような気がしますが、最初の頃に比べれば、幾分ましになった気がします。

「正宗様、どうですか?」

「うーーーん、最初に比べたら、良くなったと思うよ」

現在、私は麗羽に武術の鍛錬をしている最中です。

「オーホホホホ、当然ですわ!」

この高笑いが無くなれば問題無しなんですが、麗羽のトレードマークと今では諦めています。

私が袁紹の家庭教師代わりになることで、将来、華琳に敗れることが無くなればいいのですが・・・。

ああ、そうでした。

私は将来、黄巾の乱までに、私設軍を創設しようと考えています。

いろいろとやらなければいけないことがあるのですが、手始めに人材探しから始めることにしました。

それで、軍の将官候補になる人材探しのために旅に出ようと考えています。

人材探しの部分は伏せて伝えていますが、旅に出ることは、お爺々様に相談しています。

父上達にはお爺々様に相談した後で、文を出しました。

その文には、お爺々様に添え文をして貰いました。

先日、返事が届いたのですが、15歳になったら、旅に出ても良いと書かれていました。

そのときは一度、故郷に立ち寄ろうと考えてみます。

本音は、もっと早く行動をしたかったのですが、そうは上手くいきませんでした。

「麗羽、私は15歳になったら、この洛陽を一度離れようと思う」

思い出したので、忘れないうちに麗羽に伝えておく事にしました。

「えっ!どういうことですの。正宗様」

麗羽は突拍子もなく、私が洛陽を離れると言ってきたので驚いています。

「前々から決めていたことなんだけどね。見聞のために旅に出るんだよ」

「そ・・・そんな、正宗様は私を置いてくつもりですの」

麗羽は目を潤ませながら、私のことを見つめてきました。

「見聞のための旅だから、麗羽には危険だと・・・」

「なら、私、頑張りますわ!正宗様と旅をするために、今まで以上に勉強と武術を勤しんで頑張りますわ!ですから、私を置いて行くなんて言わないで下さいまし!」

私が言い終わる前に、麗羽は必死の形相で言い返してきました。

「旅といっても半年位だから」

私も長々と放浪の旅をするつもりはないです。

人材探しの地は、だいたいの目星を付けているつもりです。

「は、半年ですってっ!ひ、ひどいですわ・・・。正宗様は麗羽をそんな長い間ほったらかしにする気ですの!」

麗羽は狼狽し、ポロポロと涙を流しながら訴えてきます。

半年間は確かに長いけど、そこまで非難されることでしょうか。

「ま、正宗様、私、絶対に付いて行きますわ」

麗羽が私の服が破れそうな勢いで、しがみついてきました。

「わ、わかったよ。でも、旅に連れて行くとなると、中途半端な能力では足手まといになる。賊に殺される可能性だってあるから、私の指導もそれ相応に厳しくなるけどいいかい?」

麗羽に少し脅しをかけてみました。

実際、危険ですし・・・。

これで、麗羽も引き下がると思うのですが・・・。

「望むところですわ!正宗様と離れる位なら頑張って見せますことよ!」

麗羽は涙をハンカチで拭いながら、気合いの入った表情で応えてきました。

予想に反した行動でしたが、麗羽がやる気になってくれたことは、私にとっても嬉しいことです。

「・・・そうか。じゃあ、早速、今日から厳しく指導するよ。それじゃ、立ち会いをもう一度しようか」

「はい!正宗様」

その後、一刻程、立ち会いをした後、麗羽を家まで置くって上げました。

麗羽の屋敷への道すがら、空に見えるのは綺麗な夕焼けでした。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧