『ポケスペの世界へ』
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第三十七話
「てなわけでやって来ましたオツキミ山ッ!!」
俺はオツキミ山の麓にある(ニビ側)ポケモンセンターの前にいた。
いやぁ取りあえずセキエイ目指してそこからニビを経由してオツキミ山に来た。
「そういやオツキミ山のポケモンセンターにコイキングを買わそうとするオッサンがおったな」
まぁどうでもええけど……。
「取りあえず今日は休もうか。流石にポケモン達も疲れたやろし」
俺はポケモンセンターに入り、ジョーイさんに手持ちポケモンを全て渡す。
「では暫くお待ち下さいね」
ジョーイさんはアニメ声をしながら言い、ラッキーにポケモンが入ったトレイを渡す。
てかジョーイさんは全国各地にいるよな。どんだけ親戚が多いねん……。
「今日はセンターに宿泊しますか?」
「あ、はい」
「分かりました、此処にサインをお願いしますね」
「はいはい」
俺は受付用紙にサインをしてジョーイさんに渡す。
「それではごゆっくりどうぞ」
「ありがとうです」
風呂でも行くかなぁ。
「ほほぅ、風呂は温泉か」
俺は看板を見ながら呟く。ちなみにポケモン達は既に回復している。
「オツキミ山に着弾した隕石の影響で小さい火山が発生した……か」
アメリカにもそんなクレーターがあったような気がしたけどまぁええや……ん?
「……ほほぅ、混浴ですか」
「……チャ~」
俺は看板の混浴の文字を見てニヤニヤし、それを見ていたピカチュウが溜め息を吐いた。
「混浴はロマンやでピカチュウ」
「ピカ……」
ピカチュウは駄目だこいつはというような表情をしている。失礼な。
「ま、そんな簡単に綺麗所がこんなところにおったら凄いわな」
「ピカ」
ピカチュウはそりゃそうだと頷いた。
「はぁ~ええ湯やわ~」
「「………」」
その時、奥の方で女性の声が聞こえた。それもかなり若い声や。
しかも何処かで聞いた事ある声なんやけどな……。
「……なぁピカチュウ。一旦逃げるか」
「ピカ」
俺の言葉にピカチュウは頷いて一旦の戦線離脱をした。どうせ風呂はまた後でも入れるしな。
段ボールがあったら悠々と逃げれるけど温泉やからな。
「ん? 今、誰かおったような……」
「「ッ!?」」
女性の言葉に俺とピカチュウはドキッとする。
「……気のせいか」
ほぅ。
てなわけで温泉から一旦逃げた。
「誰かおったような気がしたんやけどなぁ……」
ウチは服を着替えながらそう呟いた。一人くらいおったような……。
「……まさか幽霊とちゃうやろな」
そんなん思ってきたらブルルっとなってきたわ。早めに部屋に戻って寝よ。
ウチははや歩きで部屋に戻った。
「……まさか此処でアカネがおるとはな」
「ピカ……」
アカネがいたらカオスやな、カオス。てか俺的にはアカネのミルタンクがトラウマやな。
「絶対に旧作及びリメイクをした人間はアカネのミルタンクに対してトラウマはあるやろな」
作者もミルタンクに対してはトラウマあるからな。
「てか何でアカネがオツキミ山におんねん?」
俺はそう思ったがこの時は俺も分からなかった。
翌日、俺はアカネが起きてくる前の朝七時にポケセンを出てオツキミ山に入った。
ポケセンを出る前にジョーイさんからお握り三つをくれた。あざーす。
「しかし……ズバットかパラス、イシツブテしかいないな」
もうデータは揃ってるからポケモン達のレベル上げでもしとくか。
「はぁ……はぁ……漸く広場に出たか」
俺はオツキミ山の広場に出た。確か此処でピッピ達が月曜の夜に踊っている思うんやけど今は水曜やな。
「まぁ、ちょっと休憩していくか」
俺は広場の売店でおいしい水を買い、ピカチュウ達にもあげる。
「あ~疲れた~おばちゃーんッ!! おいしい水あるぅ?」
「………」
「………」
……その時、売店にアカネがやってきた。なんつうタイミングや。
「……ショウやんかッ!! 久しぶりやなッ!!」
「……相変わらずの元気さやなアカネ……」
「はいアカネちゃん」
その時、売店のおばちゃんがアカネにおいしい水を渡す。アカネもお金をおばちゃんに渡した。
「何でオツキミ山に?」
「ウチのピッピはオツキミ山で捕まえたんや。たまに里帰りさせてわけや」
アカネがおいしい水をゴキュゴキュと飲み干していく。……どんだけ疲れてたんや。
「ショウは何でオツキミ山に?」
「母さんに旅でもしてこいと言われてな。オツキミ山でも散策しようと思ってな」
「ふ~ん」
「俺はハナダに向かうけどアカネはどうするんや?」
「ウチもハナダ通ってヤマブキからリニアで帰るねん。そろそろジムに戻らんとあかんしな」
「そうか、なら途中まで送ったるわ」
「ほんまに?」
「あぁ、流石に女の子一人で歩かすわけにはいかんしな」
「……案外ええとこあるやん自分ッ!!」
「いて、叩くなアカネッ!!」
痛いわアカネ。
……まぁヤマブキ周辺で分かれたらええな。ヤマブキにはナツメがいるし色々とありそうで怖いな……。
てなわけで同行者が増えた。
後書き
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