八条学園騒動記
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第六百二十九話 草原の観光その七
「だから神様にもなられているの」
「モンゴルでは」
「チンギス様の四人のお子として」
「そうなってるのね」
「兎に角チンギス様はね」
「モンゴルじゃ英雄であられて」
「神様なのよ」
そうだというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「完全無欠、全知全能のね」
「神様なのね」
「そうなの、チンギス様を悪く言う人は」
そうした者はというと。
「モンゴルじゃいないわよ」
「偉大なる英雄で神様だから」
「まさにモンゴル人の祖と言っていいから」
そこまでの存在だからだというのだ。
「もうね」
「誰もなの」
「そう、悪いことはね」
「言わないのね」
「モンゴルだとね」
そうだというのだ。
「それこそよ」
「そこまでの存在なのね」
「原初の神様は蒼き狼と白き牝鹿よ」
その彼等だというのだ。
「やっぱりね」
「そこからはじまるのね」
「まあお狼と鹿はね」
「組み合わせとしてはね」
「有り得ないけれど」
ナンは笑って話した。
「それでも神様としてなら」
「あるわね」
「だからね」
「モンゴル人のはじまりは」
「つまり創生の神様は」
彼等はというのだ。
「そうなっていて」
「祖はなのね」
「チンギス様よ」
「そうなのね」
「面白いでしょ」
「ええ、モンゴルでどれだけチンギス様が重要な存在かもね」
「わかってくれたのね」
「あとモンゴルのことも」
この国のこともというのだ。
「一部でもね」
「そうなのね」
「わかったと思うわ」
「まあモンゴルっていってもね」
ナンは笑って話した。
「匈奴から数えるとね」
「紀元前からよね」
「それからの歴史でチンギス様にしてもね」
今主に話しているこの英雄もというのだ。
「二千年以上昔の方で」
「歴史長い国よね」
「その間色々あって」
そしてというのだ。
「星系も惑星も多いから」
「広くて」
「資源もあるしね」
それが例え発掘されていないものが多くともだ、鉱工業にもおっとりとしたお国柄ということが出ているのだ。
「それで街も村も少なくても」
「あって」
「それなりにね」
学ぶことはというのだ。
「多いのよ」
「そうなのね」
「だから今私がお話したこともね」
「モンゴルの一部ね」
「昔話も多いしね」
「そういえば」
ここでコゼットは物語と聞いて言った。
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