八条学園騒動記
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第六百二十九話 草原の観光その六
「モンゴルだとね」
「理想の男性なのね」
「理想の交際相手で旦那様でお父さんよ」
「全部当てはまってるのね」
「お父さんとしても」
このポジションでもというのだ。
「あの方はね」
「理想なのね」
「そうなのよね、これが」
「そういえば息子さん四人いるのね」
「さっきお話に出たね」
ジュチ、チャガタイ、オゴタイ、トゥルイである。
「他にもおられたかしら」
「息子さんは四人だけじゃないの」
「だって奥さん多かったから」
一夫多妻であったというのだ。
「だからね、それで娘さんもね」
「おられたのね」
「多分数多くね」
「そうなのね」
「息子さんだってね」
「四人だけじゃないのね」
「当時のモンゴルはね」
この国ではというと。
「勇者は奥さんを多く娶る」
「そうなっていたの」
「奪ってでもね」
「そこ凄いわね」
「褒美にもあったから」
「女の人が」
「そう、そうして奥さんを多く持っているのが」
そうした者がというのだ。
「勇者だってね」
「言われていたのね」
「そう思われていたから」
だからだというのだ。
「チンギス様だってね」
「大勢の奥さんがおられたのね」
「オルドね」
それはというのだ。
「要するに」
「ああ、後宮ね」
コゼットもそれだとわかった。
「それでハーレムね」
「そういったものだったのよ」
「そういうものね」
「モンゴルにもあって」
「チンギス=ハーンさんも」
「そう、大勢ね」
まさにというのだ。
「奥さんがおられたから」
「お子さんも」
「四人の方々以外に」
ジュチ、チャガタイ、オゴタイ、トゥルイのだ。チンギス=ハーンの息子というとやはりこの四人が挙げられる。
「おられた筈よ、ただね」
「知られてはいないのね」
「あまりね、正妻さんのお子さんだから」
それだけにというのだ。
「有名よ、ただね」
「ただ?」
「今も他の国で言われてるけれど」
ここでナンはこうも言った、ここでまた羊肉を食べた。
「ジュチ様がね」
「その人が」
「そう、チンギス様のお子か」
「そんな話あるの」
「これはもうね」
「モンゴルではなの」
「決着がついてるの」
そうなっているというのだ。
「チンギス様のお子よ」
「そうなの」
「その戦いぶり、振る舞いからね」
「はっきりしているの」
「そうよ、どう見てもね」
「チンギスさんのお子さんなのね」
「もう間違いないから」
モンゴル人達から見ればだ。
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