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八条学園騒動記

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第六百二十七話 変わらないモンゴル人その九

「扱いはね」
「狼より下なのね」
「そうなのよ、モンゴルでは」
「狼と犬は違うのね」
「犬も嫌われてないわよ」
 ナンはそこはしっかりと言った。
「だって羊や馬を守ってくれて危険も知らせてくれる」
「番犬ね」
「だからね」
 それでというのだ。
「犬も大事よ、けれどね」
「狼はご先祖様だから」
「かなり尊ばれているの」
「そういうことね」
「そう、狼は別格なの」
「モンゴルで一番誇り高い生きもの?」
「そうだって言っていいわ」
 そこまでというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「モンゴルって言っても星系多くて」
 ただし人口はかなり少ない、連合最古参の国の一国で有名な国でもあるが人口としては少ない方であるのだ。
「自然も色々よ」
「草原だけじゃないわね」
「ええ、ただ大抵星に街があって」
 そしてというのだ。
「人が草原にまばらにいる」
「そんな感じなの」
「もうジャングルとかは手つかずで」
「探検はしてるでしょ」
「それはしているけれど」
 それでもというのだ。
「街と草原以外に人はいないのよ」
「他の国と違うわね」
「森とか山とか砂漠とかジャングルにはね」
 そうした場所にはというと。
「人は進出しないし」
「それで住まないの」
「だから自然豊かよ」
 そうだというのだ。
「とてもね」
「それはいいことにしても」
「本当に他の場所には」
「人はいないのね」
「農業は街に住む人達がして、工業も」
 そうした産業もというのだ。
「街とその周りにあるだけよ」
「後は草原に人がいるだけね」
「資源があれば発掘しているけれど」
 それで産業にしているがというのだ。
「やっぱりね」
「発掘の方も」
「それなり位よ」
「進んでないの」
「遊牧している人も多くて」
「そうした生活だとシンプルよね」
「贅沢とは無縁だから」
 遊牧の生活はというのだ。
「それで産業もね」
「羊毛とかよね」
「羊毛とか乳製品やお肉売ったら」
 それでというのだ。
「私のお家も充分暮らせているしね」
「他のお家でもそうなのね」
「そう、モンゴルの産業の一つよ」
「羊毛とかは」
「オーストラリア程じゃないけれど」 
 この国はこの時代でも多くの羊を飼っている、そうして肉や皮それに羊毛を多く売っていて産業にもしているのだ。 
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