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イベリス

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第十八話 ゴールデンウィークを前にしてその二

「私もちゃんとね」
「お邪魔しますって言うのね」
「それでその日のうちに帰って」
「自分のお家で休むのね」
「そうするわ」
 絶対にというのだ。
「私だってね」
「やっぱりお姉ちゃんちゃんとしてるわね」
「ここまできたら極端だけどね」
「本当に図々しいにも程があるわね」
「そうもなりたくないから」
 絶対にというのだ。
「そこは弁えて」
「そうしてなのね」
「私もお邪魔するから」
「じゃあ待ってるわね」
「ええ、あとおつまみは持ってくるから」
「それはなの」
「柿の種かチーズね」
 そうしたものをというのだ。
「持って来るから」
「それで飲むのね」
「一緒にね」
 咲の両親と、というのだ。
「それで叔父さん叔母さんがいいって言ったら咲ちゃんともね」
「私ともなのね」
「飲みましょう、それでね」
「お父さんお母さんに知ってもらうのね」
「誤解解かせてもらうわ」
 咲に笑顔で話した。
「是非ね」
「わかったわ、それじゃあね」
「ええ、じゃあ何時お話するか決めましょう」
「空いてる日言って」
 咲は愛にこう切り出した。
「そうしたらね」
「手配してくれるの」
「ええ、何時でもね」
「明日空いてるわよ」
「明日!?」
「明日の夜ね」
 その時にとだ、愛はあっさりとした口調で答えた。
「もうね」
「その時になの」
「そう、明日はアルバイトがないから」
 それでというのだ。
「明日の夜行ってね」
「お父さんとお母さんとお話して」
「後は飲むわ、六時に行けばいいわね」
「六時だとお母さんしかないけれど」
「じゃあまずは叔母さんともお話して」
 そしてというのだ。
「それでね」
「お父さんが帰って来たら」
「その時はね」
「お父さんともお話して」
「それで終電までには帰って」
 自分の家にというのだ。
「休むわ」
「お風呂とかはお姉ちゃんのお家で入るの」
「そうするわ、明日の朝にね」
「そうするのね」
「行く前にお風呂入って」
 愛はそうすると咲に話した。
「それでね」
「奇麗にしてうちに来るの」
「それで明日朝起きて二日酔いなら」
 その時にというのだ、愛は咲に自分のペースで話していった。
「朝にまた入るわ」
「朝風呂ね」
「二日酔いにはこれが一番だから」
 それでというのだ。
「死ぬ程頭痛くても這ってでもお風呂場に入って」 
「それでお風呂に入って」
「復活するのよ。二日酔いにはお風呂よ」 
 これが一番だという口調だった。 
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