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レーヴァティン

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第二百十四話 殲滅をしてその十一

「そしてな」
「醜い悪事を働き」
「抜け目なさそうでいて」
「足元がおろそかですね」
「そうしたものだろ」
 屑と呼ばれる様な輩はというのだ。
「無能な小物が悪事を走ってな」
「そうなるものですね」
「だからそうした奴は排除してもな」
「構わないですね」
「ああ、屑は屑だ」
 無能な働き者とは全く違うというのだ。
「無能はその部門で無能であってな」
「他の部門ではわからないですね」
「長嶋さんをキャッチャーに使えるか」
 サードだったこの人をというのだ。
「絶対無理だろ」
「どう考えても無理だね」
 淳二もそれはと言った。
「長嶋さんにはね」
「明らかに向いてないだろ」
「サードでないと」
 長嶋茂雄という人はというのだ。
「どうもね」
「使いにくいな」
「あの能力も性格も」
「サード向きだな」
「他のポジションは不安で」
「特にキャッチャーはな」
「絶対に無理だよ、長嶋さんがキャッチャーだと」
 そのポジションに就けたらというのだ。
「無能な働き者だね」
「それになるな」
「監督の采配を正式に応じるとかね」
「どう見たってしないだろ」
「もうあの勘で」
 動物的ともカンピューターとも言われたそれでというのだ。
「野球するから」
「キャッチャーやったらな」
「大問題だよ、守備はいいけれど変な時にエラーしたし」
 グラブ捌きが時として雑になったとのことだ。
「だからキャッチングも不安で」
「集中し過ぎて凄いことにもなるしな」
「本当にキャッチャーだとね」
「そうだよ、だから適材適所の話でな」
 有能か無能かということはというのだ。
「それでな」
「どうとでもなるね」
「けれど屑はな」
「どうしても駄目だね」
「橋にも棒にもならないっていうけれどな」
「そうした人でもね」
「工夫したら使えるんだよ」
 橋にも棒にもならなくとも、というのだ。
「まだな」
「何かの役割を探す必要がある」
「そうだけれどな」
「腐ってるとね」
「橋にも棒にもどころかな」
 それどころかというのだ。
「何にも使えないし他の木にも腐るのが移るからな」
「燃やすしかないわね」
「それが屑だよ」
 どうにもならないというのだ。
「橋にも棒にもならないどころかな」
「置いてもおけない」
「そうした奴なんだよ」
「だから使わなくて」
「排除するさ、あと汚職を減らす為に」
 このことも考えてというのだ。
「官吏にはちゃんとな」
「給料も払ってるわね」
「兵士にもな、そうして生活を保証してな」
「汚職をしなくても生きていける」
「兵士だって略奪しない」 
 それも起こらないというのだ。
「そうもしてな」
「そうしてよね」
「ああ、そしてな」
「そうしたことを防ぐこともしているわね」
「人間満腹なら満足するさ」  
 生活が安定していればというのだ。
「だからな」
「そうしたこともして」
「特に屑は排除する」
「それは続けていくわね」
「腐った林檎は何にも使えないさ」
 こうも言ってだった。
 久志はそうした者の対処も進めていきそうしてだった。
 川を渡る用意を進めていった、そして次の戦に向かうのだった。


第二百十四話   完


                2021・6・15 
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