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レーヴァティン

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第二百十三話 包囲してその五

「ここが平原だが水路が入り組んでいてだ」
「行き来がしにくくてな」
「地の利がないとかなり戦いにくい」
「そうした場所だからだな」
「ここに俺達が来る様にしたかったしだ」
「実際に来た」
「これで有利に戦える筈だったが」
 それがというのだ。
「当てが外れた、いや」
「こっちも努力してな」
「外してやった」
「そういうことだな」
「何でも思惑通りにいくか」
 正はこうも言った。
「それはない」
「こっちもこっちの考えて動くからな」
「自然現象もあるが」
「相手がいるとな」
「その分だ」
 まさにというのだ。
「どうなるかわからない」
「そうだな」
「そうだ、そしてこちらはな」
「出来る限りだな」
「こちらの思惑通りにな」
「相手も動く様にするな」
「そうするな」
 まさにというのだ。
「それがいいな」
「ああ、じゃあな」
「ここはな」
「このまま進めていくな」
 こう言ってだった。
 久志は戦を進めていった、そして。
 敵が来た時にだ、彼は言った。既に水路には帝国軍の船が入っていて水路を行き来していた。ここで。
 久志は本陣に来た水軍の士官達に言われた。
「水路はあらかた抑えました」
「船を配しました」
「そして敵軍も牽制してです」
「攻撃も仕掛けられる様になっています」
「それは何よりだ、これでな」 
 久志は士官達の話に笑顔で述べた。
「敵軍はな」
「はい、水路を渡れない」
「そうなっていますね」
「だからですね」
「ここはですね」
「ああ、動けなくなった敵軍を」
 その彼等をというのだ。
「攻めていくな」
「そうしていきますね」
「では船を使い移動し」
「そしてですね」
「船も橋にしますね」
「船を水路に並べてな」
 そうしてというのだ。
「即席の橋にするな」
「わかりました」
「ではその様にしてです」
「戦っていくので」
「我々もですね」
「ああ、手伝ってもらうぜ」
 是非にというのだ。
「いいな」
「承知しています」
「では戦っていきましょう」
「これから」
「狭いところにいる敵は水路や空から攻めて」
 水路に囲まれてそうなっている敵軍はというのだ。
「水路の向こうからな」
「砲撃もですね」
「それも行いますね」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「敵を倒していくな」
「うん、砲撃とね」
 剛も言ってきた。 
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