野生と優しさ
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第一章
野生と優しさ
メキシコシティーのブラックジャガーホワイト財団はどういった組織かというと。
「虐待を受けていたライオン等をですか」
「はい、保護しています」
オーストラリアサウスウェールズ州の野生動物公園で働いているチャド=スティブル砂色の髪の毛に鳶色の目で中肉中背の彼にここで働いているミケロ=アストラハンが話した。黒髪は短く浅黒い肌で黒い目で愛嬌のある背の高い男だ。
「虎や豹も」
「そうなんですね、でしたら」
スティブルはアストラハンに言った。
「危険もですね」
「大型のネコ科の動物ばかりなので」
「ありますね」
「実際油断は出来ないですね」
アストラハンも否定しなかった。
「私もです」
「貴方もですか」
「この子に襲われそうになりました」
「ガウ」
今世話をしている豹を見て話した。
「雄でダーマというんですか」
「背中を見せていましたか」
「一人で他の子の世話をしていましたら」
その時にというのだ。
「迂闊にもです」
「背中をですね」
「見せていました、それなら」
その時はというのだ。
「豹は襲ってきますね」
「ネコ科の生きものの多くはそうですね」
「隙を見て」
そしてというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「普段は注意していましたが」
「そうでしたか」
「そうしたらです」
「ガウ」
ダーマと同じく傍にいたトラを見て話した。
「雄でアストランといいますが」
「その子がですか」
「私とダーマの間に駆け込んできて」
「貴方を救ってくれましたか」
「はい、そうしたこともありますが」
「こちらで、ですね」
「活動しています」
虐待されていた生きもの達をというのだ。
「そうしています」
「そうですか、頑張って下さい」
スティブルズはアストラハンに笑顔で話した、それでだった。
財団のことをさらに聞いていった、そのうえで。
今度はカンサスの動物保護施設に行った、彼はこの時北米に研修を回っているのだ。それで今度はアメリカのその州に来たのだ。
そこには一匹の豹がいたが。
「ガウ」
「爪がないですね」
「はい」
施設で飼育員をしているスティーブ=アレク短い黒髪はパーマの様になっていて黒い肌に目のアメリカンフットボーラーの様な体格のアフリカ系の青年が応えた。
「この子は雄でブードゥーといいますが」
「こちらも保護活動をしていますが」
「はい、この子もです」
ブードゥーもどいうのだ。
「辛い目に遭っています」
「何があったんですか?」
「産まれてすぐに愛玩用としてある家に入りましたが」
「そこで、ですか」
「危ないという理由で」
それでというのだ。
「爪を抜かれて」
「それで、ですか」
「挙句思っていたのと違うと」
「そう飼い主達に言われてですね」
「飼育放棄されたので」
「こちらで、ですか」
「保護しました、生後五ヶ月で」
それだけでというのだ。
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