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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百三話 公孫賛、やはり忘れられるのことその六

「これから」
「一杯やらねえか?」
 こんなことを提案するのだった。
「ちょいとよ。暇だしな」
「今はお昼ですよ」
「酒は夜だってのか」
「はい。昼から飲んではいけません」
 程昱はいつもの顔になって宝譿に話す。
「今はです」
「じゃあ何を飲むんでい」
「お茶ですね」
 それだというのだ。
「皆さんと一緒にお茶にしましょう」
「そうかい。じゃあ茶にしようか」
「はい。ではです」
「あのね。前から思ってたけれど」
 一応二人になっている程昱達を見てだ。韓浩は突っ込みを入れた。
「腹話術でしょ」
「違いますよ」
 あくまでしらを切る程昱だった。
「宝譿はあくまで宝譿です」
「そうなの?」
「おっ、この姉ちゃん疑ってるのかい?」
「そうみたいですね」
 完全に二人になって話をする。
「困ったことです」
「その方針でいくのね」
「方針じゃないですよ」
 程昱は不満そうな目でそれを否定する。
「私達は別の人格なんですよ」
「よくわかってくれよ」
「じゃあそういうことにしておくわ」
 韓浩も深く突っ込むことは止めた。
「それでとりあえずだけれど」
「お茶ですね」
「時間のある面々も呼んでよね」
「はい、そうしましょう」
「じゃあね。皆で飲みましょう」
 このことはまとまってだ。そうしてだ。
 程昱達はお茶を飲みはじめた。しかしだ。
 そのお茶会においてだ。またしてもだった。
 文醜がだ。怪訝な顔で言い出した。
「なあ。さっきから思ってるんだけれどな」
「そうだよな。何かな」
「一人多くないですか?」
 火月と蒼月も言う。
「席一つ多いよな」
「明らかに」
「なあ程昱」
 文醜は主催者に対して尋ねた。
「誰か間違えて呼んだってことはないよな」
「ない筈ですけれど」
 程昱自身もだ。こう言うのだった。
「ですが」
「それでも席一つ多いよな」
「不思議です」
 程昱はここでも目を顰めさせる。
「何故席が一つ多いのでしょうか」
「こんな話がありますよ」
 真吾が言い出す。
「皆いる筈なのに席が一つ多い。つまりは」
「怪談ね」
 顔良は彼のその話に突っ込みを入れた。
「それでその席によね」
「あれですよ。死んだ筈の人がって」
「んっ?じゃああれかよ」
 文醜がここで言う。
「今ここにお化けか幽霊がいるのかよ」
「そうじゃないんですか?」
「だからそれお嬢が違うって言ってるだろ」
 十三がそのことは違うと話す。
「今都に化け物とか幽霊はいないってな」
「あっ、そうですね」
 言われてだ。それに気付いた真吾だった。
「それじゃあどうして今」
「まさか」
 董白がここで気付いた。
「華雄がいるのかしら」
「私のことか?」
 ここでその華雄が出て来た。
「今から都の見回りなので茶会にはいないが」
「あら、そうだったの」
「そうだ。だから席は最初からないが」
 そうだというのだ。
「それは言っている筈だが」
「そうなのね。そういえば華雄は」
 彼女はどうなのか。董白は言った。
 
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