オズのジンジャー将軍
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第九幕その二
「もう皆でオズの国中探して」
「大騒ぎでね」
「流石に今はそんなことはないけれど」
ドロシーはまたオズマに言いました。
「私だって一人での外出は無理でしょ」
「そうそう、少なくとも僕が一緒にいるよ」
トトは今もドロシーの足下にいます、そこから言うのでした。
「いつもね」
「まあ私は好き勝手に色々な場所行ってるけれど」
この辺りはビリーナだと言うべきでしょうか。
「けれどね」
「私はなのね」
「オズの国の主だけあって」
「一人だと駄目ね」
「そう、カルロス達を連れて行くべきよ」
ここはというのです。
「あんたが声をかけたしね」
「それじゃあね」
「では僕達は果樹園でお仕事をしているよ」
臆病ライオンはこう言いました。
「そうしているよ」
「私がいない間は」
「そうしているよ」
「わかったわ、ではすぐに帰るから」
「今からだね」
「行って来るわ、では行きましょう」
こう言ってでした。
オズマはカルロス達を連れてそうしてでした。五人とそれぞれ円になって手をつなぎ合ってオズマが将軍から聞いた場所に行きますと。
そこは市場でした、色々なお野菜や果物にです。
種もあります、五人はそれを見て言いました。
「色々なものがあるね」
「そうだよね」
「お野菜や果物があって」
「種があって」
「農業の道具や機械もあって」
「ええ、ここでね」
まさにとです、オズマは五人に言いました。
「この辺りの農家の人達は農業に必要なものを貰うのよ」
「そうなんですね」
「それじゃあですね」
「ここでそのドラゴンフルーツの実もですね」
「それも手に入れるんですね」
「そうしますね」
「そうしましょう、これね」
オズマは早速ドラゴンフルーツの種を見付けました、そしてです。
その種を貰って皆に言いました。
「貰ったわ」
「えっ、もうですか!?」
これにはカルロスもびっくりでした。
「早いですね」
「着いてすぐですけれど」
普段はクールなナターシャも驚いたお顔になっています。
「もうですか」
「それはまた凄いですね」
神宝も驚いたお顔になっています。
「殆ど一瞬じゃないですか」
「何ていいますか」
ジョージもオズマに言います。
「あっという間でしたね」
「あの、若しかして」
恵梨香はオズマに尋ねました。
「オズマ姫はこの市場のことご存知でしたか?」
「何度か来てるから」
だからだというのです。
「それでなの」
「何処に何があるかご存知ですか」
「そうなんですか」
「それで、ですか」
「ドラゴンフルーツの種もですね」
「すぐに見付けられたんですね」
「そうよ、それじゃあね」
オズマは五人にどうして種をすぐに見付けられたのかをお話してそのうえであらためて言いました。
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