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レーヴァティン

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第二百九話 ルールへその四

「夜は壁を壊してその場所を占領してな」
「それでよしですか」
「そこで止めますか」
「夜に積極的に敵地しかも複雑な要塞の中を攻めていくのはな」
 これはというのだ。
「あまりよくないだろ」
「はい、そこまで時間がない訳でもないです」
「そこまで急ぎません」
「夜も攻めねばならないまでは」
「そこまでは」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「そこまでしなくていいさ」
「夜は壁を壊し橋頭保を築く」
「そこまでにしますか」
「そして、ですね」
「その後で、ですね」
「朝から攻めるな、飯を食って」
 そうしてというのだ。
「いいな」
「そこからですね」
「本格的に攻めて」
「要塞を攻略しますね」
「ああ、そうするな」
 こう言ってだった。
 久志はその夜敵要塞の北東から空船達を低空かつ高速で進ませた、その時既に兵達に突入の用意をさせていた。
 久志は自ら剣を手に馬に乗って彼等に告げた。
「いいか、空船達が要塞の城壁を壊しな」
「こちらに戻れば」
「その時にですか」
「我々は突っ込みますか」
「城壁が壊れた場所に」
「そして一気にそこを占領してな」 
 城壁が壊れた場所をというのだ。
「一晩守れ」
「わかりました」
「それが我々の役目ですね」
「そこを一晩守る」
「そうすればいいですね」
「ああ、そしてな」  
 久志はさらに話した。
「朝になればな」
「本格的に攻めますね」
 将軍の一人が言ってきた。
「そうしますね」
「ああ、その時からな。ここは一般市民もいないしな」
 要塞であって街ではない、完全な軍事施設であり一般市民は出入りの商人以外はこれといっていないのだ。
 それでだ、久志はこう言った。
「それならな」
「遠慮なくですね」
「ああ、攻めるな」
 将軍に答えた。
「そうするな」
「それでは建物も」 
 要塞の中のそれにもとだ、将軍は問うた。
「壊していきますか」
「必要ならな」
「そうされますか」
「一般市民は傷付けたらいけないさ」
 久志はここでのこのことは徹底して避けて言った。
「だからな」
「それで、ですね」
「もう遠慮なくな」
「攻めますね」
「ああ、この要塞は今後はな」
「帝国の軍事基地にしますね」
「そうしたいけれどな」  
 それでもというのだ。
「勝つことが大事だ」
「だからですね」
「ここはな」
 絶対にというのだ。 
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