オズのジンジャー将軍
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第八幕その五
「僕はライオンなのに臆病だと思っていたし」
「僕はハートがないと思っていたよ」
「僕は知恵がないと自分で思い込んでいたね」
「そうですよね、オズマ姫も」
カルロスは今度はオズマを見て言いました。
「人間の男の子と思ったら」
「妖精でね」
「女の子で」
「そうよね。私もずっとね」
「ご自身をですね」
「人間の女の子と思ったいたわ」
オズマ自身もというのです。
「そうだったわ」
「そうでしたね」
「そう思うとね」
「オズの国の人達も」
「色々よ。個性的で楽しい人達ばかりよ」
「ですね、そして怖いことは」
「それもね」
まさにというのです。
「ないから」
「だからですね」
「グリフォンもね」
女性であるというこの生きものもというのです。
「これからね」
「笑顔で、ですね」
「迎えましょう」
「わかりました」
カルロスも他の子達も頷きました、そしてです。
お空から臆病ライオン位の大きさの生きものがやって来ました、見れば鷲の翼と頭を持っていてです。
身体はライオンです、カルロス達五人はその生きものを見て言いました。
「確かにね」
「グリフォンだね」
「この姿は」
「本当に恰好いいわね」
「鷲とライオンが合わさっていて」
「あっ、見たら」
臆病ライオンがそのグリフォンを見て言いました。
「雌ライオンの身体だね」
「君にはわかるんだ」
「うん、一目でわかるよ」
臆病ライオンはトトに答えました。
「同じライオンだからね」
「それでだね」
「そう、身体はね」
それはというのです。
「ライオンもなんだ」
「雄と雌でなんだ」
「身体つきが違うから」
「同じライオンだとだね」
「一目でわかるよ」
「そうなんだね」
「ええ、私はアリアドネっていうの」
グリフォンはとても奇麗な大人の女の人の声で言ってきました。
「宜しくね」
「こちらこそね」
「うん、確かに女性だね」
かかしは声を聞いてわかりました。
「僕もこれでわかったよ」
「僕達もライオンの身体つきで性別はわからないけれど」
樵も言いました。
「声を聞くとね」
「わかるね」
「それでね」
「声は嘘を吐かないのよ」
ビリーナも言います。
「もうそれでね」
「性別がわかるね」
「そうだね」
「魔法とかで声を変えるなら兎も角」
その場合は別にしてもというのです。
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