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オズのジンジャー将軍

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第八幕その四

「だからグリフォンもなのよ」
「甘いもの食べるんですね」
「それも大好きみたいですね」
「お菓子も果物も」
「それでここに来てですか」
「食べるんですか」
「そうなの。彼女の持って来てくれるお肉は絶品で」
 そしてというのです。
「ドッグフードもね」
「今お話させてもらった通りです」
「物凄く美味しいんですよ」
「他のドッグフードも美味しいですけれど」
「グリフォンさんのドッグフードは絶品で」
「何でグリフォンさんのおられるハイランドのものらしくて」
「本当にいいんですよ」
 犬達も言ってきました。
「ハイランドに凄く美味しなドッグフードを造る人がおられるそうで」
「その人と知り合いらしくて」
「それで、です」
「うちにいつも持って来てくれるんですよ」
「そのドッグフードも」
「キャットフードもなんです」 
 猫のワインも言ってきました。
「凄くです」
「美味しいんだ」
「はい」
 カルロスににこりと笑って答えました。
「そちらも」
「何でもなんだ」
「ですから僕もです」 
 ワインにしてもというのです。
「楽しみです」
「成程ね、しかし」
 ここでカルロスはこうも言いました。
「グリフォンもオズの国では違うね」
「外の世界では強くてね」
「恰好いいけれど獰猛で」
「怖い存在だけれど」
「それもドラゴン並に」
「そうなのに」
 それがとです、カルロスは恵梨香達ともお話しました。
「それがね」
「オズの国だとね」
「他の生きもの達と同じで」
「獰猛でなくて」
「怖くもない」
「そうなのね」
「オズの国では恐怖はないわよ」
 オズマが言ってきました。
「死ぬことも怪我をすることがないでしょ」
「そうですよね」
「それで怖い人もいなくて」
「怖いこともないですね」
「それでグリフォンもですね」
「怖くないですね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「安心してね」
「グリフォンもですね」
「物語ではドラゴン並に怖いのに」
「物凄く強くて」
「けれどですね」
「それでもなんですね」
「そうよ、そうしたことはないから」 
 オズの国ではというのです。
「皆で迎えましょう」
「はい、しかし本当に色々な生きものがいる国ですね」
 カルロスは今このことをしみじみと思いました。
「オズの国は」
「色々な人もでしょ」
「はい、関羽さんもエジソンさんも真田幸村さんもおられて」
「他にも色々な人がいるでしょ」
「そうですね、元の住人の人達も」
 今度はかかしや樵、臆病ライオンを見ました。
「色々な人達がいますね」
「そうそう、僕達にしてもね」
「確かに個性的だね」
「自覚しているよ」
 そのかかしと樵、臆病ライオンも言ってきました。 
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