レーヴァティン
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第二百八話 ライン川へその十二
「他のこともしてな」
「そして休まないですね」
「陛下も十二人の方もですね」
「そうされていますね」
「常に」
「休めないんだよな」
久志は将帥達に少し苦笑いになって述べた。
「俺達は」
「そうですか」
「休まないのではなくですか」
「休めないですか」
「どうもな」
自分達の癖性分を顧みながら話した、それは貧乏性と言うべきものだろうと苦笑いを感じつつ話した。
「そうなんだよな」
「そうなのですね」
「だからこそですね」
「いつも働いておられ」
「そして休むことについて」
「何かな、抵抗があるんだよ」
どうしてもというのだ。
「俺達はな、それで今も」
「そうされますね」
「準備が整うまで他のことしていき」
「勢力を拡大していきますね」
「ああ、そうするな」
こう言ってだった。
久志は他の地域の掌握を進めていった、その間定期的にミュンヘンでの空船の整備の様子を聞いていたが。
その報告を聞いてだ、報告をした士官に言った。
「まあいいか」
「宜しいですか」
「遅れることもな」
これもというのだ。
「あるからな」
「だからですか」
「言ったろ、急いでもな」
「焦らないですね」
「ああ」
そうしなければならないというのだ。
「だからな」
「空船の整備もですね」
「やっぱり色々複雑なものだしな」
「整備が遅れることもですね」
「あるさ」
そうしたこともというのだ。
「だからな」
「ここはですね」
「焦らないでな」
そうしてというのだ。
「整備をしてもらうさ」
「急いでもですね」
「ああ、遅れていてもな」
「それはよくて」
「確実にな」
焦らずにというのだ。
「仕事してくれたらな」
「いいですか」
「そうさ、だからな」
それでというのだ。
「このままな」
「整備していくことですね」
「そうだよ、そしてな」
「整備が終われば」
「空船の艦隊を持って来るんだよ」
今ここにというのだ。
「そうすればいいんだよ」
「そうですか、では」
「今は他の地域の掌握を進めているからな」
それだけにというのだ。
「このままな」
「それを続けていきますね」
「そうするさ、待つ間は他のこともして」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「急いでもですね」
「本当に焦らない、それでな」
「ことを進めていくので」
「空船もいいさ、待つさ」
こう言ってだった。
久志は空船の整備は確実にさせた、それは遅れていたがそれでもだった。彼はそれをよしとして様々なことをしていった。
第二百八話 完
2021・5・1
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