イベリス
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第九話 部活も入ってその十四
「三人共そうなって皆喜んでるって」
「親戚の人達が」
「そう言ってるわ」
「よっぽど嫌いだったんですね、その人達が」
「そのことは間違いないわね」
「親戚でも嫌いなんですね」
「だから生きている限り周りに迷惑をかける人達よ」
そうした者達だからだというのだ。
「それじゃあ親戚でも。というか近くにいる親戚だから」
「尚更ですか」
「嫌いというか」
それこそとだ、先輩は咲に言った。
「憎むのよ」
「憎みますか」
「嫌ってね」
それと共にというのだ。
「そうなるのよ。ただね」
「こうしたことはないに限るね」
部長も言ってきた。
「本当に」
「人を嫌ったり憎むことはよくないですね」
「何といってもね、そんな人がいないなら」
それならというのだ。
「もうね」
「それが一番いいですね」
「好きな人が多ければ」
「多いだけいいですね」
「そして嫌いな人はね」
それはというのだ。
「少ない方がよくていないなら」
「一番いいですね」
「人を嫌うとそれだけで嫌な気持ちになるからね、とはいってもね」
部長はここで苦笑いになってこうも言った。
「僕も嫌いな人はいるよ」
「部長さんにもですか」
「そうなんだ」
咲に苦笑いのまま話した。
「自分でもどうにかしないとって思ってるけれど」
「やっぱりですね」
「いるよ」
「そういえば私も巨人が嫌いで」
咲も人間だ、それで嫌いな相手はいる。それは誰かも話した。
「テレビで偉そうに言ってる人とかは」
「嫌いなんだ」
「あと弱いものいじめして楽しむ人とか」
そうした輩はというのだ。
「嫌いです」
「そうなんだ」
「はい、嫌いでして」
それでというのだ。
「会いたくもないですし考えますと」
「嫌な気分になるね」
「なります」
実際にとだ、咲は答えた。
「どうしても」
「そうだよね、けれど嫌な人のことを考えるよりね」
「好きな人のことを考える方がいいですね」
「精神衛生的にね」
「漫画も精神衛生的によくなる為に読まないとね」
先輩は笑ってこうも言った。
「やっぱり」
「それはそうですよね」
「面白くて笑えたりワクワクしたりためになる」
「そうした漫画を読んで楽しむことですね」
「ちなみに私ホラー漫画が好きだけれど」
先輩は自分の趣味も話した。
「怖がることも楽しむのなら」
「いいですね」
「妖怪や幽霊が出ても」
「楽しめますね」
「映画でもね、ただハッピーエンドでないとね」
そうでないと、というのだ。
「駄目なのよ」
「そうですか」
「さもないとね」
「精神衛生的にですね」
「すっきりしないわ」
そうだとだ、咲に笑って話した。
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