ライオンを育てる犬
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第二章
彼はサンドラ達の話をした、すると飼育員の一人ジャネット=オルクセン黒髪に黒い目で白い肌に長身の彼女からこう言われた。
「こちらでもです」
「そうした話がありますか」
「こちらです」
ジェネットはビクトルをライオンの子供がいる場所に案内した、するとそこに。
若いホワイトライオンと一緒に白地で左目と鼻、耳が黒いポインターミックスがいた、見れば犬がだった。
ライオンと親の様に接していた。
「ワンワン」
「ガウッ」
ライオンは犬を親を見る目で見ていて一緒にいた、その犬とライオンを見つつジャネットはビクトルに話した。
「犬はレジョン、ライオンはジョジョといいまして両方共雄です」
「父親になってくれているんですね」
「はい、ジョジョの母親が感染症にかかって一時引き離していますと」
「病気を避ける為にですね」
「それで病気が治ったので戻したら」
そうすると、というのだ。
「どうも母親の気が変わった様で」
「育てなくなったんですね」
「それで色々考えて。犬が賢くて愛情豊かなので」
ビクトルはその言葉を聞いて自分と同じ考えだと思いつつさらに聞いた。
「それでレジョンに来てもらいますと」
「この様にですね」
「親子になりますか」
「生きものの種類は違っても」
「そうなりました」
「犬は素晴らしいですね」
ビクトルはここまで聞いてジャネットにあらためて言った。
「まことに」
「左様ですね」
「私も思います。種類が違っても」
例え相手がライオンでもというのだ。
「愛情を注いでくれる」
「素晴らしい生きものですね」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「私はこれからも犬を愛していきます」
「私もです、犬は賢くて愛情が豊かである」
「そのことを忘れてはいけないですね」
「何があっても」
笑顔で話した、そしてだった。
ビクトルはジャネットに自分達の動物園での犬とライオンの親子のことをさらに話した、ジェンットもその返しに彼等のことをさらに話した。そして犬の素晴らしさをお互いにさらに知っていくのだった。
ライオンを育てる犬 完
2021・6・18
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