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レーヴァティン

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第二百七話 冬の進軍その四

「ハンブルグまで向かうぞ」
「わかりました」
「ではですね」
「これより」
「進軍だ」
 こう言って自ら馬に乗り軍を率いて出陣した、チロルだけでなくウィーン、プラハそしてワルシャワからもだった。
 帝国軍は騎士団領に入った、その数四十万で久志は二十万を率いてまずはミュンヘンに向かったがここでだった。
 ローゼンハイムに入ったところで報告を受けた、その報はというと。
「王国軍と連合王国軍がか」
「はい、フランドルから上陸してです」
 報告をする士官が述べた。
「そしてです」
「ここに入ってきてるか」
「そうしてきています、ですが」
 士官は久志にさらに話した。
「彼等は別々に動いています」
「連携していないか」
「その気配は見られません」
「仲違いしてるか」
「どうやら」
「噂流してよかったか」
 久志はその報を聞いて述べた。
「お互いに敵対する様なな」
「そうですね、そのせいかです」
「どっちもだな」
「連携が出来ておらず騎士団軍ともです」
 彼等ともというのだ。
「合流する気配はありません」
「同盟は結んでいてもばらばらか」
「そう動いています」
「それはいいな、同盟を結んでいてもな」
「連携が悪いとですね」
「ああ、それだったらな」
 それならというのだ。
「敵は各個にな」
「戦ってですね」
「倒していくな」
「そうされますね」
「ああ、けれどまずはな」
「ミュンヘンですか」
「あそこを手に入れてな」
 そうしてというのだ。
「最初の足掛かりにするな」
「そうされますね」
「ミュンヘン以南の騎士団達はもうこっちに入ってる」
 帝国にというのだ。
「だったらな」
「それならですね」
「もうミュンヘンまではすぐだ」
 戦わずに進めるというのだ。
「それならな」
「後はミュンヘンをですね」
「掌握してな、それでな」
「さらにですね」
「ドナウ川を使ってニュルンベルグに向かってる」
「それで、ですね」
「そっちも攻められる、そしてな」
 久志はさらに言った。
「プラハからライプチヒ、そしてワルシャワからな」
「ケーニヒスベルクですね」
「それでベルリンもな」
「騎士団の今の首都も」
「攻めるな」
「そうしていきますね」
「ああ、四十万もいるとな」
 それならというのだ。
「やっぱり楽だな」
「数で攻められますね」
「ああ、それじゃあな」 
 久志はさらに言った。
「俺達はな」
「まずはミュンヘンですね」
「そこを攻めてな」
 そうしてというのだ。 
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