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レーヴァティン

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第二百六話 冬の進軍その九

「あの神様は」
「アッラーはそうした性格ではないですが」
「とんてもなく寛容だしな」
「一応ユダヤ教やキリスト教の神と同じですが」
「イスラムの教えじゃそうなってるな」
「旧約と新約の聖書があり」
「最後にコーランが出たな」
「預言者もです」
 この存在もというのだ。
「多くの預言者が存在し」
「モーゼとキリストもいてな」
 コーランではそれぞれムーサー、イーサーとなっている、尚コーランではキリストは死んではいない。
「それで最後にな」
「ムハンマドが出ました」
「そうなってるな、それでな」
「アッラーは極めて寛容で」
「人間に滅多なことじゃ怒らないな」
「聖書にある様なことはです」
 この場合は特に旧約で言えるだろうか。
「何かあるとすぐに過酷な神罰を下すことはです」
「ないな」
「そうです、そんなことはせず」
「見守ってるな」
「そして加護を与えます」
「そうだよな」
「そうした神なので」 
 アッラーはというのだ。
「決してです」
「そんなことしないな」
「力はあっても」
「力があろうともでござる」
 進太はここでこう言った。
「それを行うかどうかはでござるな」
「それぞれの性格だな」
「神にしても」
「そうだな」
「そう思うでござる」
 まさにとだ、進太は久志に答えた。
「そのことは」
「ギリシア神話だとかっとなってだけれどな」
「神様だけではないでござるよ、あの神話は」
「人間も同じだからな」
「かっとしてでござる」
 そうしてというのだ。
「そしてでござる」
「サイコ殺人とかするな」
「あちらの神話では」
「ある凄いな」
「かっとして無茶苦茶をするでござるから」
「誰彼なしに手を出すしな」
 こちらも思うままにだ。
「それで子供作るからな」
「ギリシア神話は凄いでござる」
「理性ねえな」
「それはそうでござるな」
「神様も人間もな」
「老若男女問わず」
「普通に全員下半身に人格なくてな」
 これもギリシア神話の特徴である、何処かの小説か漫画の様な話がギリシア神話には多くあるのだ。
「それで今話した通りにな」
「かっとしてでござる」
「すぐにサイコ殺人だな」
「それも大勢の人を」
「考えてみたら凄いな」
「ギリシア神話は色々と」
「物語がぶっ飛んでるな」
 久志はこうも言った。
「どの話も」
「飛び過ぎでござるな」
「最早な」
「神様も大概でな」
「人間もでござるから」
「本当に凄いな」
「こうした神もいるでござる」
「神様っていってもそれぞれだな」
 久志はこのことをあらためて言った。 
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