レーヴァティン
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第二百六話 冬の進軍その六
「信仰してるな」
「秘密結社みたいにな」
「そうした連中がいてもな」
「おかしないやろ」
「俺達が起きた世界でもいるんだよな」
考える顔で美奈代に言った。
「そうした連中は」
「やっぱりな」
「それじゃあな」
「こっちの世界にもや」
「いてもおかしくないな」
「そやからな」
それ故にとだ、美奈代はさらに話した。
「そうした連中がいる可能性もあってな」
「若しその連中がいたらか」
「その時はな」
まさにというのだ。
「気をつけてな」
「捕らえるべきだな」
正も言ってきた。
「そしてだ」
「海の魔神の情報をか」
「聞くべきだ」
「その時はか」
「是非な、いた場合だが」
あくまでいたならというのだ。
「そうするべきだがな」
「いたならか」
「いるかどうかはわからない」
「それならこう言うしかないか」
「いるかも知れないなら探す」
正は一言で言った。
「徹底的にな、そして見付けたならな」
その場合はというのだ。
「その時こそだ」
「捕まえてか」
「聞き出すことだ」
海の魔神、彼等が戦うべきこの相手のことをというのだ。
「是非な」
「そういうことなんだな」
「そう思う」
こう久志に話した。
「その時はな」
「そうするか、しかしな」
正はさらに言った。
「そうした連中がいる可能性もあるが」
「あくまで可能性だからな」
「確実かというと」
「そうは言えない」
決してというのだ。
「あくまで可能性だ」
「可能性だな」
「そうだ」
「だからいたらか」
「その存在を発見した時に動くことだ」
「そういうことだな」
「今俺達は国内では裏側にもメスを入れている」
世界の裏側、そちらにというのだ。
「ヤクザ者や密輸組織の摘発にだ」
「カルト教団の掃討にな」
「そのカルト教団の掃討がだ」
それこそがというのだ。
「この場合は網だ」
「海の魔神の信奉者がいたならな」
「そうなる、若しいればだ」
その彼等がというのだ。
「捕まえればいい、しかし」
「あくまで仮定だからな」
「存在は確かじゃないな」
「そうだ、しかし海の魔神が何者か」
正はその目を鋭くさせて語った。
「このことは必ずだ」
「突き留めないといけないよな」
「そうした連中がいなくてもな」
それでもというのだ。
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