麗しのヴァンパイア
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三百五十一話
第三百五十一話 学校の先生の言葉
七人が小学校でも色気というものに話しているとだった。華奈子のクラスの担任の先生が彼女達の話を聞いて言ってきた。
「お色気のことをお話してるわね」
「はい、何なのかって」
「どうしたら出せるのかって」
「考えていまして」
「それでなのね」
見ればかなり小柄である、華奈子達より少し高い位か。一四五あるかないかといったところである。
黒髪をポニーテールにしていて童顔だ、その先生がアニメ声で話した。
「今も皆で」
「お話してますね」
「ただ、具体的にはどういったものか」
「どうしたら出せるか」
「全然わからないです」
「塾の先生にお聞きしても」
「これがさっぱり」
こう先生に答えた。
「わからなくて」
「私達お色気を出せるか」
「そのお色気すらもわからなくて」
「本当に困ってます」
「どうしたものか」
「それは仕草と服装、外見で出すものよ」
先生は七人に笑顔で答えた。
「そういったもの全部でね」
「それは塾の先生もお話してくれました」
「今田先生も今日子先生も」
「ですがどうしてもわからないんです」
「けれど先生はわかっておられるんですね」
「仕草と服装、外見っていいますと」
「そう、じゃあ今日皆時間があるなら先生のお家に来てくれるかしら」
先生は華奈子達に自分から誘いをかけた。
「そうすればわかるわ」
「じゃあお願いします」
「先生のお家にお邪魔させてもらいます」
「確かお家近いですよね」
「学校と」
「実家は姫路だけれどお家はここだから」
この町内というのだ。
「学校のすぐ近くで主人と二人暮らしなの」
「そういえば先生結婚されてましたね」
美奈子が先生のお話を聞いて言った。
「それじゃあ」
「ええ、今日学校が終わったら」
「先生のお家にですね」
「来てね。先生も今日は授業終わったら時間あるから」
笑顔で言ってだった。
先生は華奈子達を自分の家に来る様に言った、そして華奈子達もその申し出に頷くのだった。これは七人にとって大きなことだった。
第三百五十一話 完
2021・3・18
ページ上へ戻る