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小鳥を助けると

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第二章

「助けようと思いまして」
「それでなの」
「それで、です」
「どんな鳥かしら」 
 グレイシーのことを思い出してだ、ディナは小鳥に興味を持ってだった。
 読んでいる本に付箋を入れてから閉じてクレアのところにいた、それでだった。
 その小鳥を見た小鳥は雀に似ていてクレアの掌にいた。そうして鳴いていた。
「チチチ」
「元気そうね」
「ですがずっと窓のところで飛ばなくて」
「心配してなのね」
「保護したんですが」
「悪いところはない感じだけれど」
 ディナは夫と違い生物学者ではないので専門的なことはわからないがこう述べた。
「別にね」
「そうですね」
「けれど飛ばないのね」
「どうしたんでしょうか」
 クレアもわからなかった、それで二人で小鳥を心配して様子を見ていると。
「チチチ」
「あっ、またね」
「来ましたね」 
 見ればもう一羽どう見ても同じ種類の小鳥がもう一羽来た、そしてだった。
「チチチ」
「チチチ」
 二羽はクレアの掌の中で顔を見合わせて仲のいい雰囲気を見せた、そうしてだった。
 暫く彼女の掌の中にいたがそこからだった。
 仲良く飛び立った、ディナはクレアと共にその光景を見て彼女に話した。
「疲れていただけかしら」
「そうみたいですね」
 クレアも応えた。
「どうも」
「そうね、けれど無事ならね」
「それでよしですね」
「そうね、じゃあ窓を閉めましょう」
「それじゃあね」
「はい、ただ先生随分鳥に詳しい様ですが」 
 ここでクレアはディナに彼女から察したことを彼女自身に問うた。
「一体」
「実はうちに家族の鳥、野生でもそうした子がいてね」
「詳しいんですか」
「その話をこれからしていいかしら」
「お願いします」
 クレアはディナに笑顔で応えた、そしてだった。
 二人で窓を閉めてからグレイシーの話をした、それはとても楽しい話になって二人共楽しい時間を過ごせた。


小鳥を助けると   完


                    2021・5・26 
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