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【自作イラスト追加しました】ちゃちゃっと絵を描く能力で世界最強!~追放されたい俺を女神さまが放してくれない~

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やっぱりスローライフをして好きなように絵を描きたい

 危険な魔物関係について後で情報をまとめなければならなそうだ。
 因みに魔王配下によって変質化した魔物は、元の魔物などの属性や弱点が残っているらしい。
 以前のリンゴとパイナポーのパイでは違うパイになるが、この二つは、パイというくくりでは同じである……だから同じパイ(属性、弱点など)があるらしい。

 問題なのは強力で既存の物では対応できないような魔物が存在しているのではないかという疑惑だ。
 だが目撃証言から、それが一体どんなものかを探る事は出来る。
 もしくは推測して対策をするかだ。

 それらは戻ってからの話だと思いながらこれからどうするかを俺は思い出して、

「リセ、それでイベントが起こる場所ってこの先なのか?」
「ええ、この先のはず……もしかして、あいつらがいる場所も地図に描ける?」
「どうなんだ? 俺はその乙女ゲームをやった事が無いが、描ける? のかどうかは分からないが、試しにやってみるか」
「よろしく。……こんな事なら事前にハッピーエンドルートに行くための出来事(イベント)の起こりそうな場所、一通り巡っておいて【地図表示】能力が出来ればよかったわね。現在地なども表示されるし。ゲームは大抵一度行かないとその場所の地図は見れない……でも地図表示アイテム精製能力がある能力者はいないかしら? コジローはどうだろう? ……それにしばらくここに滞在してイベントを消化するし、ハッピーエンドルートに行けるような出来事に向かわせるために下見をして……ぶつぶつ」

 リセが今後の予定について考えているようだ。
 ただリセの言うようなこういったダンジョンの地図が表示されるアイテムがあるならそれは欲しい。
 そして生産職のコジローならそれを作れるかもしれない。

 今後こう言った冒険をするならあると便利なアイテムだ。
 そう思いながら貰った地図に目的の人物達が描けるかどうかを試すと、何やら二人組が描くことが出来た。
 
「男が二人かけたぞ」
「どれどれ……うん、この二人ね。今私達がいるのはこの辺りで、ギルドで話を聞いて偉そうな貴族でこういうやつが来ていないかって聞いたら来たらしいし、イベントが起こせると思ったわ」

 いつの間にかリセはそういった情報を得ていたらしい。
 俺が測定で大騒ぎをしている頃だろうか? 
 コミュ力が高いなと俺が思っているとそこでマナがのぞいてきて、

「わ~そっくりです。乙女ゲームに出てくるキャラそっくりですね。こうやって絵にされると分かりやすいですね」
「そういえばステンドグラスなんかは、昔は文字の読めない人が絵で分かるようにって作っていたんだったか? 確かに絵とか図で表現されると、ぱっと見で結構分かりやすかったりするよな」
「これだけ描けるし、その能力を選択したって事は、もともとリョウは絵が上手いんですか?」
「いや、こんな風には描けないな。能力のおかげで理想の物が量産できるし、しかも、線を引いても【補正】のようなものがかかったりして、それも含めてこの固有魔法(チート)のおかげという感じではある。ただこの能力が元の世界でも使えるか分からないし、この世界で描いた絵も持っていけるか分からないのが……とてもがっかりな点なんだよな」

 そう言いながらやはりどこかでスローライフしながら自分の思いつくままに、あれとかあれとかあーんなのとかこんなのとかR18的なものも含めて色々やってみたい。
 そもそもここは異世界なのでR18は存在しない。
 だから本来ならばやりたい放題できるはずなのだが……女神さまは女性だし、神官も女性だった。

 しかもみんな美人だった。
 そんな中にいたので、そういったこう……男同士で話せるようなそれはなかなかできないし、話したりする相手もいなかった。
 やっぱり女だらけの中にいると、同性の友人が欲しくなる気がする。

 共学でいたため女子校や女の子が周りにいる展開に夢があったりしたが、現実にそうなると半々くらいがいいかなとなる。 
 ぜいたくな悩みではあるが。
 そうこうしている内に結構進んだらしく、このダンジョンに潜った別の人間が見えてきた。

「まったくなんてダンジョンなんだ。そしてサイ、お前ももっとましな働きは出来なかったのか!」
「も、申し訳ございません」
「謝れば済むとおも……っ……」

 そこで顔が視認できるくらいその声の主と近づいた所で、そこで偉そうな人物がこちらを……リセの方を凝視し、さっと顔色を変えて、

「ぎゃあああああああああ」

 まるで化け物にでも遭遇したかのような悲鳴を上げたのだった。 
 

 
後書き
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