八条学園騒動記
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第六百十四話 嫌な客はその五
「ああしたことをして」
「日本にもああした学校があってか」
「ああした連中もね」
「いるか」
「うん、ドキュンも本当にね」
それこそというのだ。
「何処にでもね」
「いるんだな」
「そうだよ」
「そういえばね」
カトリは思い出した顔で話した。
「この前あの学校の連中マハラジャタウンに喧嘩売ってたわ」
「それ死ぬわよ」
ジュディは即座に突っ込みを入れた。
「マハラジャタウンなんて」
「あそこ不法移民なのよね」
「誰も言わないけれどね」
「気付いたらそこにいるから」
「マハラジャタウンは大抵そうよ」
「実は不法移民で」
カトリも言った。
「それでね」
「そのうえで皆で暮らしていて」
「マフィアでも手出ししないから」
「裏も怖いから」
そこでも問題があってというのだ。
「それでね」
「そうしたところでね」
「マフィアも抗争になったら」
「逆にやられるから」
そこまで強いからだというのだ。
「そんなの幾らドキュン揃いでも」
「高校生が勝てないわよ」
「絶対にね」
「あれでしょ、マハラジャタウンに手を出したら」
どうなるかとだ、アンネットが話した。
「とんでもないリンチが待ってるのよね」
「首から下埋めて禿鷹をバードウォッチングとかね」
菅はここでも無表情で述べた。
「手足を縛って象さんとサッカーとか」
「酷いわね」
「森でライオンや虎と鬼ごっことか」
菅はさらに話した。
「川で鰐と一緒にスイミングとかね」
「それ全部ひでえな」
フックも聞いて引いた。
「連合の処刑よりもな」
「それがマウリアだからね」
「マハラジャタウンか」
「喧嘩売らないと何もしないけれど」
こちらからはというのだ。
「それでもね」
「喧嘩売った相手にはか」
「一切容赦はしなくてね」
「普通にそうなるんだな」
「よく連合の処刑が酷いって言うけれど」
エウロパが主に批判している。
「けれどね」
「マウリアもか」
「あそこは敵には何の容赦もしないから」
そうしたお国柄でというのだ。
「それでね」
「そこまでするんだな」
「そうした相手だから」
「喧嘩売った連中地獄送りか」
「喧嘩売る位ならまだいいけれど」
「馬鹿なことをしたら」
「その時はそうなるよ」
動物を使った無慈悲かつ残虐な処刑を受けるというのだ。
「絶対にね」
「物凄いな」
「まあそうなっても自業自得でしょ」
アンネットの声はクールなものになっていた。
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