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八条学園騒動記

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第六百十四話 嫌な客はその三

「人生終了よ」
「今がそのお知らせ中ね」
「そんなところよ」
「十代で人生終わりだね」
 菅は無表情でぽつりと述べた。
「自業自得だね」
「その通りね」
 アンネットはその通りだと口をへの字にさせて述べた。
「あんな馬鹿な連中はね」
「あと八十年以上の人生をね」
「終了したまま過ごすのね」
「そうなったよ」
「自業自得だね」
 菅はぽつりとして述べた。
「はっきり言って」
「そうよね」 
 アンネットもその通りだと頷いた。
「あんな連中はね」
「というかこんな公衆の面前で煙草吸うなんて馬鹿でしょ」
 ジュディは首を傾げさせて言った。
「もうね」
「幾ら何でもね」
 カトリもこう言った。
「流石に」
「即刻通報されるかね」
「実際にそうしたしね」
「あんたみたいによ」
 ジュディはカトリにさらに言った。
「動画に撮って拡散するか」
「そうなってね」
「人生終わりでしょ」
 十代にしてそうなるというのだ。
「それこそね」
「ああしてね」
「テーブルの上に足やってね」
「それで偉そうに注文とか」
「普通にね」
「有り得ないから」
「あれよね」
 アンネットはここでこう言った。
「ヤクザ屋さんの真似ね」
「というかヤクザ屋さんもああした態度お店でしたら」
 ジュディは真顔で述べた。
「即刻ね」
「通報よね」
「動画撮られるし」 
 これも普通に行われるというのだ。
「それでね」
「逮捕よね」
「営業妨害でね」
「もうヤクザ屋さんなんて」
 菅はここでも冷静にもっと言えば無表情で述べた、その言葉もそうなっているから実に徹底している。
「そこから色々とね」
「別件でね」
「悪いことが出て」
「余計にまずいことになるわね」
「そうだね」
「おい、騒がしいな」
 店に戻って来たフックが言ってきた。
「どうしたんだ?」
「チンピラが二匹捕まっただけだよ」
 菅は最早人間扱いしていなかった。
「お店の中で煙草吸ってテーブルの上に足放り出して」
「それは酷いな」
「カトリが動画拡散させて」
 そしてというのだ。
「風紀部も来てね」
「それでか」
「うん、それで風紀部からね」
「警察に突き出されるんだな」
「そうなったよ」
「漫画のヤクザ屋さんみたいなことしたんだな」 
 フックも裏社会の人間の名前を出した。 
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