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八条学園騒動記

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第六百十三話 コーヒーにも入れるその十二

「だからね」
「それでなのね」
「もうね」
「変人扱いなの」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「もうね」
「クリエイターは皆飲むんだ」
「そして飲んでね」
「そこからインスピレーションを得て」
「そうして生み出すから」
 創作の世界にあるものをというのだ。
「もうね」
「お酒というかウォッカだね」
「そう、ウォッカをね」 
 この酒をというのだ。
「飲んでるのよ」
「それで逆に飲まないと」
「もうね」
 それこそというのだ。
「変人なのよ」
「それがロシアだね」
「だからお酒がないとね」
「ロシアって国は動かないんだね」
「動かなくて」
 そしてというのだ。
「飲むなと言うとね」
「暴動が起こるんだ」
「そうよ」
 そうなっているというのだ。
「本当にね」
「そういうお国柄なんだね」
「お茶にも入れるし」
 紅茶にもというのだ。
「ブランデーティーみたいにね」
「ウォッカティーだね」
「そうしてね」
 その様にというのだ。
「飲んでいるわ、そして酒乱もね」
「普通なんだ」
「そうなの、そして私もね」
 アンネット自身もというのだ。
「若しお酒を飲んだら駄目とか言ったら」
「怒るんだね」
「そうなるわ、じゃあ今からもね」 
 アンネットはまた紅茶を淹れた、そして。
 同時にウォッカの瓶も出してそうして紅茶にウォッカを入れた、そうしてウォッカティーにしてから言った。
「飲むわね」
「ウォッカ飲んで」
「それからなのね」
「頑張るわ」 
 喫茶店の仕事をというのだ。
「そうしてくるわね」
「だから少し入れただけなのね」
「そうよ、酔ってたらね」
 ウェンディに笑顔で話した。
「流石にね」
「満足に動けないから」
「だからね」
 それでというのだ。
「そこまで飲まないでね」
「そうしてなのね」
「ちょっと元気付ける位にして」
「それ位で止めて」
「そしてね」
「頑張るのね」
「そうしてくるわ」
 こう言ってだった。
 アンネットはその紅茶を飲んだ、そのうえでウェイトレスの仕事に入ったのだった。


コーヒーにも入れる   完


                 2021・3・24 
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