オズのジンジャー将軍
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第一幕その八
「そこまで楽しんで行きましょう」
「今回は一体どんな旅になるかわからないですが」
それでもとです、ナターシャも言うのでした。
「きっと楽しい旅になりますね」
「オズの国の旅ですから」
こう言ったのは恵梨香です。
「そのことは間違いないですね」
「そうよ、けれど何があるかわからないから」
それがオズの国だからだとです、ドロシーは言いました。
「何かあったら私達を頼ってね」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
「何かあった時は」
「ドロシーさん達を頼らせてもらいますね」
「ドロシーさんが言われる様に」
「大人は子供を守るもので」
ドロシーは笑ってこうも言いました。
「私もオズの国の王女だから」
「僕達を守ってくれるんですか」
「いざという時は」
「冒険で何があっても」
「その時はですね」
「フォローしてくれるんですね」
「そうさせてもらうわ、もっとも今のオズの国は安全な国だから」
こうもお話するドロシーでした。
「危険はないけれどね」
「僕達が最初にこの国に来た時は色々あったからね」
トトはカンサスから竜巻で来た時のことを思い出していました。
「本当に」
「急流があったりカリダがいたりね」
「西の魔女がいたりね」
「ええ、色々あったわね」
「そうだったね」
「その時のことを思えば」
ドロシーはしみじみとした口調でトトに応えました。
「オズの国は本当に安全になったわ」
「そうだよね」
「元々誰も死なない国でもね」
「あの時は間一髪のスリルばかりだったね」
「そうだったわね」
「その頃のオズの国に僕達がいたら」
カルロスはしみじみとして言いました。
「その時は」
「もうどうなっていたか」
「いきなりオズの国が来ていたら」
「その時はね」
「大変だったでしょうね」
「そうだよね」
カルロスは恵梨香達四人に応えました。
「あの西の国の魔女がいたし」
「東の国の魔女もいたら」
「それだけでも大変だし」
「ノーム王や妖魔達も改心していなくて」
「海にも悪者がいて」
「カリダとかもいてね」
そうした色々な危険があってです。
「果たしてどうなったか」
「本当に危険だったから」
「その時を思うと」
「今は本当に平和になってね」
「安全になったわね」
「そうだよね、オズの国は変わったよ」
しみじみとして言うのでした。
「その時は」
「まあそれでも何とかなっただろうね」
かかしが言ってきました。
「オズの国はそうした国だから」
「ピンチでもですね」
「そう、必死で何かしようと思ったら」
その時はというのです。
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