X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays

前々回の話でツナと炎真がダスクモンに必殺技を浴びせ、前回の話で響やアンジュ達がデビモンを撃破したことで、戦いは終わりを迎えようとしていたが……デビモンは最期に恐るべき切り札を繰り出す！ 

ダルクモン「ラ・ピュセル！！」

エンジェモン「ヘブンズナックル！！」

デビモン「があああああああああああああああああああああああああっ！！！？」


ダルクモンの斬撃とエンジェモンの拳撃がデビモンに炸裂し、2体の天使の攻撃を受けたデビモンの体は小さくなり、徐々にデータの粒子となって消滅して行く。


翼「デビモンの体が消滅して行くぞ！」

奏「と言うことは……！」

響「私達、デビモンを倒したんですね！♪」

マリア「ええ、そうよ！♪」

クリス「よっしゃあ！♪」

切歌「やったデース！♪」

調「やったね、切ちゃん♪」

未来「アンジュさんのおかげだね♪」

セレナ「ですね。アンジュさん、ありがとうございます♪」

アンジュ「ちょ、ちょっと、そんなこと言われたら照れるじゃないの、もう///」

はやて「そない謙遜しなくてもええで。実際アンジュちゃんのおかげで何とかなったもんやしなぁ。そんな訳で……お礼に胸部のマッサージを〜♪」

アンジュ「いらんわーーーー！！///」

はやて「あべしっ！？」

フェイト「もう、はやてってば……」

なのは「にゃはは……」

フェルト「と、兎に角、これで戦いが終わりそうですね」

アニュー「ええ、後はツナ君達がダスクモンを決着をつければ……」

ギンガ「必要ないかもしれませんが、私達も炎真君達の加勢に向かいましょう」

アインス「そうだな。万が一と言うこともあるしな」


デビモンに勝利したことを喜ぶのも束の間、もう1つの脅威であるダスクモンと交戦しているツナと炎真の加勢すべく移動を開始しようとした……その時。


デビモン「フッフッフッ……選ばれし乙女達よ……もう私に勝った気になっているとは愚かだな……」


消滅しかけているデビモンが不気味な笑いを浮かべながらそう言って来た。


未来「え？」

クリス「何言ってんだ、こいつ？」

切歌「もうすぐ消滅しそうな奴が何をほざいていやがるデスか！？」

はやて「そうや！ もうあんたにできることなんて何も無い！ ええ加減観念せい！」

デビモン「フッ……確かに、私には戦う力は残っていない……だが、まだダスクモンが生き残っているなら……まだ、やりようがある……！」

アインス「何っ！？」

アンジュ「ダスクモンはツナ達が必ず倒すわ！ それに、あんた自身さっきダスクモンの力が弱まっていると言ったでしょ！？」

デビモン「いいや……貴様達に、ダスクモンを倒すことなどできん……何故なら、ダスクモンは貴様達の仲間の、パートナーデジモンなのだからな……」

『なっ！？』


デビモンの口から出た衝撃的な事実に、戦乙女達とパートナーデジモン達は驚く。


アニュー「ダスクモンがパートナーデジモンってことは……！」

ギンガ「ダスクモンは、ルナマリアさんのパートナーデジモン！？」

フェイト「ルナマリアの言ってたことは、本当だったんだ……」

デビモン「ほう、そのルナマリアと言う娘も事実に気づいていたか……運が良い……その娘がダスクモンを庇えば、倒されることは無い……そうすれば、私の最期の策が使える……クックックッ……！」

フェルト「酷い……！」

マリア「なんて最低な奴なの！」

翼「外道め！」

なのは「ルナマリアちゃんの気持ちを利用するなんて！」

セレナ「それにダスクモンのことも道具みたいに……ダスクモンは貴方の仲間じゃないんですか！？」

デビモン「仲間だと？ くだらんな……私がダスクモンを利用している様に、ダスクモンもまた自身の復讐の為に私を利用してるだけだ……」

調「復讐……？」

デビモン「そうだ。ダスクモンは生前……人間だった頃、奴の大切なものを奪った2人の人間への憎しみを、死しても尚抱き続けていた……その強い心の闇に価値を見出した私は、奴をダスクモンと言う最恐の闇の戦士として転生させたのだ……」

奏「ダスクモンが、元は人間だったなんてな……」

響「だけど、復讐したって失ったものが戻って来る訳じゃない！ 何とか説得して、やめさせないと！」

デビモン「無駄だ……これからダスクモンに私の残っている全ての暗黒の力を注ぎ込み……奴を言葉など通じない最恐の『怪物』へと進化させるのだからな……！」

グレイモン「何っ！？」

ブラックウォーグレイモン「それが貴様の最期の策か！？」

エンジェモン「やらせるものか！」

ダルクモン「皆、一斉攻撃よ！ デビモンを完全に消滅させる！」

『了解！』


パートナーデジモン達はデビモンの思惑を阻止すべく……


グレイモン「メガフレイム！！」

ジオグレイモン「メガバースト！！」

アグニモン「バーニングサラマンダー！！」

ガルルモン「フォックスファイアー！！」

ヴォルフモン「リヒト・クーゲル！！」

スティングモン「ムーンシューター！！」

ラプタードラモン「クラッシュチャージ！！」

ダルクモン「ラ・ピュセル！！」

フェアリモン「ブレッザ・ペタロ！！」

ガルゴモン「ガトリングアーム！！」

エンジェモン「ヘブンズナックル！！」

ブラックウォーグレイモン「ガイアフォース！！」

バードラモン「メテオウィング！！」

ウィザーモン「サンダークラウド！！」

ガオガモン「スパイラルブロー！！」

トゥルイエモン「忍迅拳！！」

レキスモン「ティアーアロー！！」


デビモンに向けて一斉に攻撃を放つ。

しかし……


デビモン「もう遅いわ！ カアアアアアアッ！！」


それよりも早くデビモンは自身に残っている暗黒の力を全て解放し、ある場所ーーダスクモンがいる場所へと転送した。

暗黒の力を全て転送し終えたと同時に、パートナーデジモン達の攻撃がデビモンに直撃した。


デビモン「ぐああああああああっ！！？」

エンジェモン「しまった！」

ダルクモン「一歩遅かった！」

デビモン「クックックッ……私の暗黒の力は、ダスクモンに送られた……これで貴様達は、終わりだ！！ ダスクモンよ、全てを破壊するのだ！！ フフフ、フハハハハハハハハッ！！」


デビモンはその言葉だけを遺して、完全に消滅するのだった。


奏「くそっ、デビモンの奴！ とんでもない置き土産して逝きやがって！」

響「ツナ君と炎真君にこのことを知らせないと！」

マリア「私達もツナ達の元へ向かうわよ！」


戦乙女達は移動を開始し、ツナと炎真、そしてダスクモンがいる場所へと急いで向かうのだった……















時は少し遡り、ツナとクロスオーバードラモン、炎真とメガログラウモンは……


クロスオーバードラモン「今度こそやったか……？」

超ツナ『いや、あのダスクモンのことだ。まだ倒せていない可能性がある』

超炎真『そうだね。皆、油断はしないで』

メガログラウモン「わかった」


ダスクモンに必殺技を直撃させた際に発生した爆煙を睨みつつ、ダスクモンが生きている可能性を考えて警戒を解かずにいると……


ダスクモン「う、ぐっ……はあ、はあ、はあ……！」


7つの目玉が全て破損している傷だらけの漆黒の鎧に、2本あるブルートエヴォルツィオンの内片方が折れている等、誰の目から見ても満身創痍であるダスクモンが爆煙の中から現れる。


超ツナ『！ やはり、まだ生きていたか。だが……！』

超炎真『思ったよりも大きなダメージは与えられたみたいだね。あともう一息で倒せる！』

ダスクモン「はあ、はあ、はあ……図に乗るな……俺は、復讐を果たすまでは……ここで……こんな所で、やられてたまるかあああっ！！」


ダスクモンは残ったブルートエヴォルツィオンを構えながらクロスオーバードラモンとメガログラウモンに向かって突撃する。


クロスオーバードラモン「上等だ！」

メガログラウモン「決着をつけてやる！」


対するクロスオーバードラモンとメガログラウモンも、それぞれライトニングブレードとペンデュラムブレイドをそれぞれ構えながらダスクモンに向かって突撃する。


クロスオーバードラモン・メガログラウモン『うおおおおおおおおっ！！』

ダスクモン「はああああああああっ！！」


3体が決着をつける為にそれぞれ一撃を繰り出そうとした……その瞬間。


？「やめてええええええっ！！」

クロスオーバードラモン・メガログラウモン・ダスクモン『っ！？』


彼らを止める叫び声が聞こえ、クロスオーバードラモンとメガログラウモン、そしてダスクモンさえも動きを止める。

彼らは声が聞こえた方へ視線を向けると、そこにはルナマリアと勇真、バオハックモンの姿があった。


超勇真「ツナ兄ちゃ〜ん！ 炎真兄ちゃ〜ん！」

ルナマリア「良かった、間に合った……」

バオハックモン「ああ、ギリギリだったがな」

超ツナ『勇真、ルナマリア！？ あと……』

クロスオーバードラモン「まさか、お前ハックモンなのか！？」

メガログラウモン「進化したのか！？」

バオハックモン「ああ、今はバオハックモンだ♪」

超炎真『そ、それも驚きだけど、勇真君のその姿はもしかして……！』

超ツナ『超死ぬ気モード！ でも、一体どうやって……！？』

超勇真「よくわかんないけど、このリングに炎を灯せるようになったらこの姿になったんだ♪」

バオハックモン「しかも勇真は自分の力で成熟期のデジモンを1体撃破したんだぜ♪」

超ツナ『っ！ それは本当なのか！？』

超炎真『凄い……でも、3人ともどうしてここに戻って来たの？』


ハックモンがバオハックモンに進化したり、勇真が超死ぬ気モードになったりしたことに驚きつつも、何故勇真達がこの場所へ戻って来たのかを聞く。


バオハックモン「おっと、忘れるとこだったぜ。お前達が戦っているダスクモンなんだが……ルナマリアのパートナーデジモンかもしれないんだ」

超炎真・メガログラウモン『なっ！？』

超ツナ・クロスオーバードラモン『何だと！？』



バオハックモンのその言葉に、ツナや炎真達は当然驚きの声を上げる。


超炎真『ほ、本当なの、それ！？』

超ツナ『何か根拠があるのか……？』

バオハックモン「あ、いや、根拠は無いんだが……」

超勇真「ルナ姉ちゃんがダスクモンを見て、そう感じるんだって」

超ツナ『なるほど、彼女の本能がそう感じているのか……』

ルナマリア「根拠が無いのに、2人の邪魔をしたことは謝るわ……でも、お願い！ 少しだけで良いから、ダスクモンと話をさせて！」

超炎真『ツナ君、どうする？』

超ツナ『……ひとまずルナマリアに任せてみよう。ダスクモンが本当にルナマリアのパートナーデジモンなら倒す訳にいかない』

クロスオーバードラモン「そうだな」

メガログラウモン「わかった」


クロスオーバードラモンとメガログラウモンは一旦下がり、ルナマリアはバオハックモンから降りると、ダスクモンに歩み寄る。


ルナマリア「貴方がダスクモンね。私は「ルナ……」え？」

ダスクモン「ルナ……ルナ！ ルナマリア・ホーク！」

ルナマリア「る、ルナマリア・ホーク？ 私はルナマリア・ライトニングよ……って、何で泣いてるの！？」


ルナマリアのことを『ルナマリア・ホーク』と呼ぶダスクモンに、ルナマリアは自身がルナマリア・ライトニングであることを訂正しようとするが、ダスクモンが涙を流していることに驚く。


ダスクモン「ルナ……ルナ……良かった、生きていてくれたんだ……ううう」

ルナマリア「ちょっ、大丈夫！？」


突然泣き崩れてしまったダスクモンに、ルナマリアは慌てふためく。


クロスオーバードラモン「ダスクモンの様子がおかしいぞ……？」

メガログラウモン「どうなってるの……？」

超炎真『ルナマリアさんのことをルナマリア・ホークって呼んでたけど……確かルナマリアさんのフルネームって、ルナマリア・ライトニングだったよね？』

超ツナ『ああ……人間だった頃のダスクモンに、ルナマリアと似た人物がいたのか……？』


2人の様子を見ていたツナや炎真達も様子のおかしいダスクモンに戸惑いつつも、生前のダスクモン……人間だった頃のダスクモンにルナマリアと似た人物がいたのではないかと予想する。

そして、ダスクモンは……


ダスクモン「俺だよ！ シン！ シン・アスカだ！」

ルナマリア「し、シン……？(何だろう、初めて聞く名前の筈なのに、そんな感じがしない……私は、知っている……？)」


自身が『シン・アスカ』であると言い、その名前を聞いたルナマリアは初めて聞く名前の筈なのに知っているように感じるのだった。


ダスクモン「こんな姿じゃ、信じられないよな……でも、この姿はキラ・ヤマト、そしてアスランに復讐する為に得た力なんだ！ 俺からステラやレイ、ミネルバの皆、そしてルナを奪ったあいつらを、絶対に許しはしない！ ルナや皆の為にも、必ずあいつらをこの手で討ち取ってみせる！！」


そう言って再び憎しみの炎を燃やすダスクモンに、ルナマリアは……


ルナマリア「……ごめんね」

ダスクモン「え……？」

ルナマリア「私はルナマリア・ライトニング……貴方の言うルナマリア・ホークじゃないの」

ダスクモン「る、ルナ？ 何を言って……」

ルナマリア「私には生まれてから今日までシンって言う人と過ごした記憶が無いの……だから、貴方の知っているルナマリアじゃないと思う……」

ダスクモン「そ、そんな……「でもね……」え？」

ルナマリア「貴方のことを初めて出会ったデジモン……ううん、初めて出会った人と言う風には感じられないの……きっと、私は知らないところで貴方に出会っていたんだと思う……そして、貴方は私にとって大切な人だって……私の心が言ってるの……」

ダスクモン「ルナ……」

ルナマリア「貴方の知るルナマリアじゃないかもしれない私がこんなことを言う資格は無いのかもしれないけど……復讐の為だけに生きるのは、もうやめて……憎しみに囚われている今の貴方を見ていると……胸が苦しくて、凄い痛むの……」

ダスクモン「……っ！」


涙を流しながらダスクモンを優しく抱き締め、自身の想いを伝える。


ダスクモン「る、ルナ、でも……！」

ルナマリア「もう良いの……もう良いのよ……」

ダスクモン(俺はレイや皆の仇の為に、キラ・ヤマトとアスランを討ちたい……でも、本当は皆を守れなかった自分の弱さを認めたくなかっただけなんだ……そして、今はルナに悲しい顔をさせてしまっている……俺はルナにそんな顔をさせたかった訳じゃないのに……！)


ルナマリアに抱き締められながら、自身の心と向き合うダスクモン。

そして……


ダスクモン「……ルナには、敵わないな……」


ダスクモンはまるで憑物が落ちたかのような表情を浮かべた直後、今の彼を象徴するかのように残っていたブルートエヴォルツィオンは砕け散った。

完全に戦闘力を失ったダスクモンは、自身を抱き締めるルナマリアの温かさに身を委ねるのだった。


クロスオーバードラモン「ええと……よくわからないけど、一件落着かな？」

超ツナ『どうやらそうみたいだな……』

メガログラウモン「どうなるかヒヤヒヤしたけど……」

超炎真『ダスクモンとの決着の終止符を、ルナマリアさんにつけられるなんて思わなかったよ……』

バオハックモン「ああ、大したもんだぜ♪ なあ、勇真……って、どうした？」

超勇真「……」


ルナマリアとダスクモンの様子に安堵するツナや炎真達とは別で、勇真は何処か面白く無さそうな表情で2人を見ていた。


バオハックモン「おーい、勇真？」

超勇真「え？ な、なに、バオハックモン？」

バオハックモン「なにむすっとした表情で2人を見てんだよ？」

超勇真「わかんない……わかんないけど、今のルナ姉ちゃんとダスクモンを見てて、なんか胸の辺りがムカムカする……」

バオハックモン「……ははーん、なるほどなぁ〜♪」


勇真の心情を察したバオハックモンは、ニヤニヤしながら勇真を見ていた。


超勇真「え？ なに？ 何がわかったの？」

バオハックモン「勇真、そいつはな……ダスクモンにやきもちを妬いてんだよ♪」

超勇真「やきもち？」

バオハックモン「勇真、ルナマリアのことは好きか？」

超勇真「うん、好きだよ♪」

超ツナ・超炎真『そ、即答！？』

バオハックモン「……まあ、お前の好きがどう意味で言ってるのかはこの際置いとくとして……お前の好きなルナマリアは今ダスクモンを抱き締めている。それを見てお前は面白くないように思ってるだろ？」

超勇真「うん……もしかして、この気持ちがやきもち？」

バオハックモン「ああ、そうだ。好きな子が他の奴と仲良くしてて面白くないと思うのは、人間もデジモンも誰しもあることだ♪」

クロスオーバードラモン・メガログラウモン『そうなの？』

超ツナ・超勇真『あ、いや、俺/僕達に聞かれても……』

超勇真「でも何か嫌だなぁ、この気持ち……どうすれば消えるの？」

バオハックモン「うーん、そうだなぁ……よし、いっちょルナマリアに抱き着いちまえ♪」

超ツナ・超炎真『はあっ！？』

超勇真「うん、わかった！♪」

超ツナ・超炎真『えええっ！？ あ、いや、ちょっ、待っ……！』


バオハックモンにそう言われ、素直な勇真がルナマリアの元へ向かおうとした……その時。


ゾクッ……！

『っ！？』


この場にいるルナマリア以外の全員が悪寒のようなものを感じたと同時に……膨大な暗黒の力がダスクモンに向かって来ていた。


ダスクモン「ルナ！！」

ルナマリア「え？ きゃあっ！？」


向かって来る暗黒の力に気付いたダスクモンはルナマリアを巻き込まないよう、彼女を突き飛ばす。

それと同時に……暗黒の力がダスクモンへと降り注いだ。


ダスクモン「うああああああああああああああああああああっ！！！」

ルナマリア「ダスクモン！？」

クロスオーバードラモン「な、何だ！？」

メガログラウモン「一体、何が！？」

バオハックモン「これは、暗黒の力か！？」


ダスクモンに降り注いだ暗黒の力は、彼の姿を徐々に変えて行く。


ルナマリア「ダスクモン！！」

ダスクモン「く、来るな、ルナ！！ に、逃げ……うああああああああああああああああああああっ！！！」

ルナマリア「きゃあっ！？」

超勇真「ルナ姉ちゃん！」


ダスクモンから放出された暗黒の力の波動にルナマリアは吹き飛ばされそうになるが、勇真が受け止めたことで事なきを得る。


超勇真「ルナ姉ちゃん、大丈夫？」

ルナマリア「あ、ありがとう。でも、ダスクモンに一体何が起きてるの……！？」

超ツナ『わからないが、誰かが遠隔でダスクモンに暗黒の力を送り込んだと思う……だが、あの様子を見る限りだとダスクモン自身送られて来た暗黒の力を制御できていないんだ』

超炎真『じゃあ、あれはダスクモンも意図していないことだって言うの！？』

超ツナ『恐らくな。そして、そんな真似ができる奴がいるとしたら、たった1人しかいない……』

クロスオーバードラモン・メガログラウモン・バオハックモン『っ！ デビモンか！』


ツナ達はダスクモンに制御できない程の膨大な暗黒の力を送った張本人がデビモンだと言うことに気付く。

ダスクモンに降り注いだ膨大な暗黒の力は、響達に倒されたデビモンが死の間際に転送したものであり、ダスクモンはデビモンの思惑通り……


ダスクモン→？「ギャオオオオオオオオオオオッ！！！」


凶々しい超巨大な怪鳥の姿をしたデジモンへと変貌……否、進化を遂げるのだった。


超ツナ『ダスクモンが……！』

超炎真『進化した……！？』

超勇真「あれは……ベルグモン、完全体・フリー種。『死者を飲み込むもの』と呼ばれる、強大な闇の能力を持つ巨鳥型デジモン。必殺技は最大パワーの羽ばたきで空間ごと敵を異空間に消し飛ばす『ゾーンデリーター』と、敵の性質を闇に変えて自分の思うままに操る『マスターオブダークネス』」


勇真はデジヴァイスのデジアナイザーで、ダスクモンが進化した完全体の巨鳥型デジモンーー『ベルグモン』の情報を読み取る。


クロスオーバードラモン「くっ、冗談じゃないぞ！ ただでさえ成熟期でも化け物じみた強さを持つダスクモンが完全体に進化するなんて！」

メガログラウモン「でも、あのベルグモンってデジモン、ダスクモンの意志が感じられないよ……？」

バオハックモン「まさか、強大な暗黒の力に飲み込まれて理性を失っているのか！？」

ベルグモン「ギャオオオオオオオオオオオッ！！！」


バオハックモンの言う通り、ベルグモンにはダスクモンの意志は無く、ただ破壊と殺戮を繰り返すだけの魔獣へと変わっていた。


ルナマリア「ダスクモン！！ ダスクモーーン！！」


ルナマリアはベルグモン……否、ダスクモンに対して懸命に呼びかけるが……


ベルグモン「ギャオオオオオオオオオオオッ！！！」

ルナマリア「きゃあああああああっ！？」

超ツナ・超炎真・超勇真・クロスオーバードラモン・メガログラウモン・バオハックモン『うわあああああああああっ！？』


ルナマリアの声はベルグモンに届かず、ベルグモンは巨大な翼による羽ばたきでツナや炎真達をムゲンマウンテンから地上へ大きく吹き飛ばすのだった。

堕天使ーーデビモンの最期の策略によって、ファイル島に史上最大の危機が訪れようとしており、ツナや炎真達はこの最恐の闇ーーベルグモンの暴走を果たして止められることができるのだろうか……？


To Be Continue…… 

ベルグモン登場です……まあ、ダスクモンを出したからこいつも出さないとね(^◇^;)

次回も応援よろしくお願いします^_^