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猫のきおく

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シーン10

ブロック塀の先には日陰になっているところがある。あそこまで行こう。道路の向こうの電柱のてっぺんには黒カラがこっち見ている。あいつとは何となく以前から連携している感じがある。

先の日陰に黒猫(クロスケと名付けた)がこっちを見ている。少し体つきがおらより一回り大きい気がする。あいつとは以前から顔は知っているがあんまり近づきたくないので、いまだ話をしていない。

少し敵対心もあり、ゆっくりと近づく。向こうも警戒しながら近づいてくるようだ。戦闘態勢になり、間1メートル位になった時、黒カラが羽を広げて「グァー」って雄叫びをあげた。クロスケはびっくりして飛び降りそのまま逃げて行った。今日はとっても暑い日だった。 
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